ココアとホットチョコレート(チョコレートドリンク)の違いは?

こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
この記事では、ココアとホットチョコレート、あるいチョコレートドリンクの違いを説明します。
Contents
「ホットチョコレート」と「ココア」の違いは?
「ホットチョコレート」と「ココア」とは違うもの?「ショコラショ」とも違うの?
答えは、はい、違うものです。
まず、ココアは日本でも昔からおなじみ。
缶や袋に入った粉状のココア(ココアパウダー)を、ミルクなどで溶いた飲み物です。ココアのメーカーは、森永や、ヴァンホーテンがよく知られていますね。
一方、ホットチョコレートは、粉ではなく、チョコレート自体を、ミルクなどに溶かしたドリンクで、チョコレート専門店やカフェのメニューになっています。
ココアとは?

ヴァンホーテンはココアを発明したメーカー
ホットチョコレートとココアの大きな違いは、ココアバター(油脂)が入っているか、入っていないか、です。ココアは、サラサラのパウダー状、ですよね。
チョコレートもココアもカカオ豆が原材料ですが、ココアはココアバターと呼ばれる油分だけが、取り除かれています。
ちなみに、チョコレートから油脂を取り除く。簡単なようで、実は大きな発明で、開発したのは、オランダのヴァンホーテンです。1828年に、チョコレートから、カカオバターだけを取り除くことに成功しました。
ホットチョコレートとは?
ホットチョコレートは、カカオ豆全体から作られているので、もちろんココアバター入り。
チョコレート自体をミルクやお湯で溶かして作るので、チョコレートの持つ風味をしっかりと感じられるのも、特徴です。
ココアとホットチョコレートの一番の違いは、「ココアバター」が含まれているかどうか、チョコレートの風味とテクスチャーの違いです。
ショコラショーとは?
では、ショコラショー、とは何でしょう。
これは、簡単で、フランス語でホットチョコレートのことです。
日本語だと熱いチョコレート、という意味。フランス語ですから、フランス語を使う国のチョコレートブランドのメニューはたいてい「ショコラショー」「ショコラショ」。
フランスのパティスリーやカフェにも、ホットチョコレートが「Le Chocolat Chaud」などという名称で提供されています。
はっきりとした定義はない
目安として説明しましたが、実際のところ、日本には、はっきりとした基準がありません。
実際、ココアを「チョコレートドリンク」「ホットチョコ」のような名でメニューにしているお店も、見かけます。
ですので、詳しく知りたい方は、お店で、スタッフの方に聞いてもいいですね。チョコレートそのものをドリンクで濃厚に味わいたい場合は、チョコレートから作られた、ココアバター入りのドリンクを。ライトな飲み口で楽しみたいときは、ココアバターが含まれない「ココア」を、など。好みに応じて楽しみましょう。
チョコレートドリンクは多様化している
今、チョコレートドリンクは、多様化しています。
店では、チョコレートの味をドリンクで飲み比べるメニューや、スパイスや果皮を加えたもの、ミルクではなく、水、あるいはプラントベースのミルクを使って作られるタイプ、チョコレートとココアパウダーが両方入ったタイプも。
自宅で楽しめるチョコレートドリンクも、そしてココアも進化しています。以下の記事では、私(市川歩美)のおすすめをご紹介しています。
(画像をクリックしてご覧ください)
ちなみに私は、毎日ホットチョコレートかココアを欠かさない、根っからのチョコレートドリンクファンです。
3月には、福岡にユニークなチョコレートドリンク専門店がオープン予定で、落ち着いたら取材に伺おうと思っているところです。詳細は後日!
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美
参考記事