チョコレートの1日の摂取量を知っておこう!
こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。お菓子や嗜好食品の中でも、チョコレートは多くの人々に愛されているおいしいおやつですね。
しかし、一日にどのくらいの量を味わっていいのかが、いつまでたってももやもやしていませんか?この記事では、チョコレートの摂取量についてまとめてみます。
推奨されるチョコレートの1日の摂取量
まず、厚生労働省・農林水産省は、「菓子・嗜好食品は一日に200 kcalを目安とする」としています。これを基準に考える方法があります。以下、日本・チョコレートココア協会の公式サイトから引用します。
チョコレート・ココアは1日にどれくらい食べてもよいのですか?
厚生労働省・農林水産省による「食事バランスガイド」では、「菓子・嗜好食品は一日に200 kcalを目安とする」とあります。これは1日に食べるいろいろな菓子・嗜好品の総カロリーです。板チョコレートですと約35 gが200 kcalに相当しますが、その日の食事や体格や年齢によっても変わるものですから、あくまでも目安です。
日本チョコレート・ココア協会 公式サイトより
これは1日に食べるいろいろな菓子・嗜好品の総カロリーです。板チョコレートですと約35 gが200 kcalに相当しますが、その日の食事や体格や年齢によっても変わるものですから、あくまでも目安です。基準にしたいのは、一般的に、菓子や嗜好食品の摂取量は一日に200キロカロリーを目安とされています。
この「1日200キロカロリー」を基準に考えてみましょう。
チョコによって変わる摂取量
1日200キロカロリーです。
一般的な板チョコレートに置き換えると、約35グラムで200キロカロリーくらいなので、1日35グラムくらいは味わえることになります。
しかし気をつけなくてはならないのは、チョコに個体差がある、ということです。
あるチョコはカロリーが高いけれども、あるチョコはその半分。一言でチョコといってもあまりにも種類がありすぎ、カカオ分や糖分に違いがあり、一概にはいいきれません。
個別にチョコのパッケージなどでカロリーをチェックしてみてください。
1日200キロカロリーを目安に
1日200キロカロリー。そう考えたときに、どうでしょう。みなさん、全部チョコに置き換えちゃって良いですか??
多分ですけどみなさんはきっとチョコ以外も、食べると思うんです。キャンディやプリン。そしてドーナツやおせんべい……。
そうなってくると、あなたは200という数字を、どう配分するかを考えたほうがいいですよね。チョコで200全部使っていいか、残すか。(今あるポイントを全部使うか、きざんで使うか、みたいな迷いに似ている気もしてきましたが)やはり他にも食べる人はちょこっと、チョコの量を減らす方向がよさそうです。
ミルクもビターもカロリーはほぼ同じ!
それでもチョコはおいしいので、少しでもたくさん食べたいもの。
そんな気持ちからか、私はたびたび「ビターチョコなら、ミルクチョコよりもカロリーが低いので、たくさん食べてもいいんですよね?」という質問を受けます。
しかし、その答えはNOです。衝撃的かもしれませんが、表を確認してください。
ミルクチョコとビターチョコのカロリー比較
明治ミルクチョコレート 50g | 283kcal |
森永ミルクチョコレート 50g | 284kcal |
森永ビターチョコレート 50g | 282kcal |
明治ブラックチョコレート 50g | 288kcal |
えっ、という感じでしょうか。
ほぼカロリーは同じです。これを機にミルクもビターもそう変わらないと、なんとなく頭にいれておいてください。
ハイカカオチョコレートの魅力は?
それならば近年注目が集まっている「ハイカカオチョコはどうか」という声もありそうです。
ハイカカオ(高カカオ)と呼ばれる、カカオ分70%以上のチョコレートには、カロリーとは別の要素があります。
ハイカカオチョコレートは、カカオの含有量が高いチョコで、カカオポリフェノールという健康効果が期待できる成分が含まれています。
ちなみに明治のスターチョコ「チョコレート効果」も(一枚5gの個包装ですが)50gなら280kcal、カロリーベースでは、上の表の一般のチョコとほとんど変わりません。
しかし、抗酸化作用などが期待される「カカオポリフェノール 」が、127mg/1枚も入っているので、継続的に1日5枚、25g味わう習慣にしている方が多いチョコレートです。
食生活を総合的に考えたうえで、ハイカカオチョコレートなら1日25gくらい味わうのはOK。ただし、他におやつを味わうならその分、少し分量を減らすとよさそうです。
明治のような大手企業ならではの「127mg/1枚」という数字の表記。パッケージにポリフェノール含有量が正確に明記されていると、安心です。適量を生活に取り入れるとよいと思います。
ホワイトチョコレートはちょこっと別枠
それでは、ホワイトチョコレートはどうでしょう。
明治ホワイトチョコレート 40g | 235kcal |
ロッテ ガーナホワイト 45g | 279kcal |
カロリーはミルクもビターもホワイトも、あまりかわりません。
ホワイトチョコレートは、砂糖、ココアバター、粉乳などでできています。カカオに含まれる「カカオケーキ」と呼ばれる、ポリフェノールなどが豊富に含まれた、わかりやすくいうと茶色の部分が含まれていないのです。
なので、カカオポリフェノールを積極的に摂取したい方にホワイトチョコレートは適していません。ミルキーで癒される、ホワイトチョコレートの風味を楽しみましょう。
個人の健康状態にあわせて摂取しよう
いかがでしたか?
内容をまとめると
チョコレートの摂取量を考えるときは、チョコの個体差、個人の健康状態や体質などの個人差があることを、まず考えましょう。
その上で一般的な目安としては、一日に200キロカロリーを超えない範囲で摂取するのがよい。板チョコレートの場合は、約35グラムが目安です。ただし、おやつを他にたくさん食べる、といった日は少し減らすこと。
ハイカカオチョコレートなど、カカオ分が高いチョコレートを選ぶと、カカオポリフェノールを摂取できます。ポリフェノール含有量が正確に明記されたものなら安心、一日に約25グラム程度を味わうと、健康効果が期待できるという研究結果があります。ホワイトチョコレートにはカカオポリフェノールの効果はほとんどありません。
個人の健康状態やアレルギーの有無によっても、制限が必要な場合があります。自身の体調や医師の指示に従って、個人の責任で、適切な量をみつけるのがベストです。チョコレートは万能薬ではありません。適度な摂取量を守ることは、とても大切なことだと思います。
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美