by Ayumi(市川歩美)

ブノワ・ニアンとは? ベルギー新時代のショコラティエ

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市川歩美
ショコラコーディネーター®/チョコレートジャーナリスト®
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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。

この記事では、ブランドについて、また、ニアン氏が私に語ってくれた、チョコレート・カカオに対する考えをシェアします。

ブノワ・ニアンについて

 

ブノワ・ニアンは、ベルギーのリエージュを拠点にするチョコレートブランドです。ベルギー国内に5店舗を展開。日本に店舗はなく、バレンタインシーズンなどに、期間限定発売されています。

ブノワ・ニアン氏(左)2020年バレンタインコレクションの発表会(ベルギー大使館)にて

 

2020年バレンタインに向けて開催された発表会では、ニアン氏の経歴や活動を示すパネルをはじめ、チョコレートに関わる思い出の品々が展示されました。

愛用のパナマ帽

 

「エクアドルの人たちが必ず被っているので、現地では息子と一緒にかぶる」という、愛用のパナマ帽、2004年にお母さまから譲り受けたホットチョコレートを作るための「ショコラティエール」など。

カカオ産地を愛し、子どもの頃からチョコレートを愛している人だと、わかります。

 

ブノワ・ニアン、エンジニアからショコラティエへのキャリアチェンジ

 

ブノワ・ニアン氏は、元エンジニア、という経歴を持つショコラティエです。

私は、もともと30才までエンジニアをしていました。キャリアを変えることはチャレンジでしたが、自分の手で何かを作るというエネルギーを感じたかったのです。3〜4歳から家族が集まる場所には、常にホームメイドのケーキやクッキーがあり、その思い出が残っていました。私は「何かを自分の手で作る」という夢をあきらめきれずに、ここまできました。 (ブノワ・ニアン氏)

ブノワ・ニアン、シングルオリジンカカオへのこだわり

 

ブノワ・ニアンは、シングルオリジン(単一産地)のカカオ豆から、チョコレートを製造することにこだわっています。

南米などのカカオ産地で、ダイレクトに生産者との関わりをもち、産地をリスペクトしつつチョコレートを製造します。

チョコレートの世界には大きな7つのグループがあり、そこから仕入れて作るチョコレートが99%を占めています。私は残りの1%に入りたいと思いました。チョコレートは多くの場合、ブレンドです。色々な種類を混ぜて作られているので、ひとつの品種のものを味わえないという「がっかり感」が、私にはありました。私はひとつひとつの素材、品種の個性を大事にしているのです。 (ブノワ・ニアン氏)

 

ブノワ・ニアンの、2020年バレンタインの新作チョコレート

 

ブノワ・ニアンは、自家製チョコレートから、ボンボンショコラも製造します。写真は、2020年バレンタイン(日本)に向けて作られたボンボンショコラです。

  • 「ラジェド ド オウロ74%」

比較的明るい色ですがカカオ分は74%。産地はブラジルで、テイストは赤い果実の酸味と花の風味があります。コンチングは72時間。カカオ豆からチョコまでの一貫製造です。まろやかで口どけがよく、黒糖のような風味。マイルドな酸味と渋みがあります。

  • フレーズ&ポワーブル・デ・セシュアン

ストロベリーゼリーと華北山椒を使ったガナッシュが2層になっています。甘すぎることのない、ストロベリーのボンボンショコラです。

  • マント

フレッシュミントの葉を使用したダークチョコレートガナッシュです。「朝一で市場へいってフレッシュなミントを手に入れ、工場でクリームにいれてアンフュゼします。原材料を一番大事にするチョコレートの作り方といえます。まるでミントの歯をかんだようなエレガントな味になっていると思います」。(ブノワ・ニアン氏)

  • コーヒー豆とスターアニス

コーヒーを抽出するのではなくチョコレートにアラビカの豆をそのまま使用。アニス、ミルクチョコレートの香りの調和です。(コーヒー豆を0.56%使用)

私が好きだった、ブノワ・ニアン氏のことば

 

カカオ産地の現地では、プランニングができず、いくたびに、スケジュールが予想から、まったくかけはなれた形になってしまうんです。(微笑みながら)

カカオも収穫される時期ごとに異なる、瞬間的なものです。コレクションもいくらつくっても、違うものがうまれる。アドリブの世界を生きているという面白さがあります。(ブノワ・ニアン氏)

 

カカオは農作物です。思うようにはいきません。カカオからチョコレートを作ることは大変な作業ですが、それをまるごとポジティブに、愛おしむように捉えている方なのだと、私に伝わるお話ぶりでした。

 

これから日本の美しい素材を使いながら、あらたに五感で楽しめるチョコレートを作っていきたいです。今後もカカオ豆にこだわったチョコレートを作っていきます。(ブノワ・ニアン氏)

日本で出会える、ブノワ・ニアンの、新たなチョコレートが楽しみです。

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チョコレートジャーナリスト  市川歩美

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