【The Chocolate Journal チョコレートニュース】
一枚につき、 500 円がガーナのカカオ農家の支援になるチョコレートが2023年12月11日に販売開始となりました。名前は「ANIDASOƆ−アニダソ」。ガーナの児童労働をなくす取り組みをする村のカカオ豆を使っています。チョコレートを買って美味しく味わえば、誰でも、ガーナのカカオ農家のみなさんを、応援できます。
アニダソでガーナのカカオ農家を支援しよう!
みなさん。ご存知ですか?
日本が最もカカオ豆を輸入している国は、ガーナです。ガーナから7割以上のカカオ豆を、日本は輸入し、チョコレートを作っています。ですから、ガーナのカカオがなくなれば、日本のチョコレート産業は成り立たない、といえるほど。でもそんなガーナで、実は、カカオ栽培をする農家のみなさんが、貧しさのために子どもを学校へ通わせられず、多くの子どもが農家の仕事を手伝わざるを得ないとしたら……。
チョコレートファンとして、どうでしょうか。私は、心が痛いです。
実際にガーナのカカオ農家の児童労働は、今も続いています。それを私は先日現地取材で目の当たりにしました。
アニダソで、ガーナの児童労働をなくす応援を
そう聞いて、心を痛めて、
「じゃあ、カカオの国の人のために、私はどのチョコを買ったらいいの?」
「どうやって応援したらいいの?」
と、一般の消費者が疑問を持っても、すっきりした答えはなかなか見つかりません。これらは、私が仕事をする中で、何度も投げかけられてきた言葉です。私は答えに窮していました。募金をする、寄付金を振り込む、といった行動は、少しハードルが高いのでは、とも思いました。
日本のチョコレート企業の多くは、ビジネス活動の中で、独自の方法でカカオ産地への配慮や支援をしています。素晴らしいことです。企業ごとにカカオを調達するエリアの支援をしたり、原材料を選ぶのも良いことだと思います。
しかし、私は消費者目線で、もっとわかりやすくシンプルに、チョコレート好きな誰もが(特定の企業やブランドの商品を購入するというような寄付方法にとどまらず)支援できるスタイルが必要ではないか。もっとダイレクトに、手応えのある支援ができる方法があってほしい、と考えていました。
もうひとつ大事なのは、私たちの気持ち的に、このお金、誰に届いて、どうなっちゃうの?もやもやもや、とならないこと。
支援が「数字で」明確に報告されているか。もっとも気をつけたいのは(SDGsウォッシュが問題視されていますが)イメージにまどわされないこと。ちょっと産地にいいことしてる、みたいな雰囲気を感じて終わりではなく、支援の規模の大きさはどうか。実態と実績があるか。一時的でなく、長年継続されている支援かどうか。さらには、活動する人の顔がしっかり、見えること。
今回は、それらをクリアした形がひとつできたのでは、と思います。みなさんは、チョコレートを買って、美味しく味わってください。なるべく販売価格をおさえられたのは、アニダソに関わる方々のチョコ愛、カカオ愛、人への愛ゆえ。支援・協賛あってのことです。
アニダソ詳細(「ANIDASOƆ−アニダソ」)
「ANIDASOƆ−アニダソ」とは、ガーナのチュイ語で「希望」のことです。
児童労働からひとりでも多くの子どもが解放され、ガーナのカカオ産地の子どもに「希望」の光が輝くように。味わう人の「希望」も叶うように。そんな願いを込めています。
2000枚をまずは、製造。完売すると100万円の支援金になります。500円で、ガーナのカカオ農家の子どもたちが通う学校の、半月分の給食費になります。学用品は、5000円くらいで買えます。
私は現地で、給食がいかに大事か、教育を、学用品をいかに子どもたちが求めているかを、目の当たりにしてきました。ぜひ、2000枚が完売しますように!
- サステナブル(持続可能):ACEが2009年から実施する「スマイル・ガーナ プロジェクト」により、児童労働をなくす仕組みを取り入れたエリアのカカオを使用。チョコレートの価格のうち、500 円が寄付金となり、ACEの児童労働をなくす活動に使われます。
※ 500円で子ども1人の半月分の給食費になります。 - オリジナル(透明性):(株)UPDATERの協力・協賛により、製品のサプライチェーンをたどれるブロックチェーン技術「TADORi CHAiN – Tsunagu β」を搭載。カカオ生産地までの全サプライチェーンを閲覧できるチョコレートです。製品パッケージのQRコードから、「ANIDASOƆ − アニダソ特設サイト」経由で「TADORi CHAiN – Tsunagu β」のサイトへアクセスできます。
- デリシャス(美しさと美味さ):チョコレートジャーナリストの私、市川歩美氏が監修し、チョコレート製造メーカー(株)クラウン製菓の鶴田絹氏が製造に協力。専門家が試食とデザインの試作を繰り返し、美味しさと美しさを両立させました。八丁味噌を隠し味に加えた、カカオ分47%のダークミルクチョコレート。
とにかく、チョコレートの味がおいしいと大好評です!味わって、びっくりしてください。ACEが支援するカカオ農家が育てたガーナ産カカオを使用、カカオ分47%、八丁味噌を隠し味に加えた、ダークミルクチョコレートです。
そして、「ANIDASOƆ − アニダソ」は国際フェアトレード認証も取得しています。
「ANIDASOƆ−アニダソ」チョコレートの協力者
「ANIDASOƆ−アニダソ」は、(株)UPDATERの協力・協賛により、チョコレートからカカオ産地までをたどれるスペックを搭載しているのは、透明性、という点で特筆すべきことです。さらにこの美しさ、美味しさ、4割以上の500円の支援金。これらを実現は、多くの協力あってのこと。
協力した人:
ガーナ政府とともにカカオ産地支援に取り組む、ガーナのカカオ農家の味方!NPO「ACE」のみなさん
(株)立花商店 取締役 東京支店長 生田渉氏(支援地のカカオ調達、加工に協力)
(株)クラウン製菓 取締役 工場長 鶴田絹氏(商品企画、製造に協力)
(株)UPDATER 代表取締役 大石英司氏(ブロックチェーン技術の提供、協賛)
チョコレートジャーナリスト 市川歩美は(商品企画、プロデュース・監修作業を提供)
「ANIDASOƆ−アニダソ」リリースにむけた市川歩美のコメント:
ガーナで現地取材して、私はショックを受けました。私たちはチョコレートで幸せになっているのに、多くのカカオ農家の生活は困窮し、子どもが学校へ行けず農家の重労働を手伝わざるを得ないのです。この状況をガーナ政府とともに改善し続ける ACE と、日本のために、カカオを栽培してくださる農家のみなさんを心からリスペクトしています。このチョコレートでカカオ産地への愛を日本から届けましょう。
児童労働とは?
児童労働とは、義務教育を妨げる労働や法律で禁止されている、18歳未満の危険・有害な労働のこと。日本がカカオの約7割を輸入するガーナでは、カカオの収穫や運搬などの農作業に従事する児童労働者の数は77万人。そのうち農薬散布などの危険有害労働に従事する子どもは71万人(92%)です。(2020年シカゴ大学NORC調査報告書より)
ACEは、カカオ生産地の子どもを危険な児童労働から保護し、就学を徹底することを目的とした支援活動「スマイル・ガーナ プロジェクト」を2009年から行っています。
認定NPO法人ACE(エース)とは?
ガーナ全体で、広くカカオ産地の児童労働をなくす取り組みを続けている「ACE」は、ガーナ政府、日本政府に助言を続ける、有名な国際協力NPOです。
2023年3月、第6回ジャパンSDGsアワードで、国際NGOとして初のSDGs推進本部長(内閣総理大臣)賞を受賞しました。白木朋子さんは、ガーナでの活動のリーダーで、私は12年前からその活動に信頼をおいています。
ACEは今や、日本政府、ガーナ政府、日本のチョコレート企業への提言活動を行い、海外の児童労働に関わる組織にも期待を寄せられる存在。現在、設立25周年事業を展開しています。
「ANIDASOƆ − アニダソ」チョコレートの情報
【小売希望価格】 1,296円(税込)
※ 500円がガーナのカカオ産地の児童労働をなくすための寄付金になります。
【販売期間】 2023年12月11日〜バレンタインデーまでは少なくとも販売
【販売枚数】 2,000枚(目標)
※ 完売すると100万円の支援金が集まります。
バレンタインデーまでになくなりそうなため、追加生産中!
アニダソが買える場所は??
お店で買える場所
c7h8n4o2(チョコガカリ)渋谷スクランブルスクエア1階
グーテドママン 東京・三田 (麻布十番駅、三田駅が最寄)
TSUTAYA BOOKSTORE 恵比寿ガーデンプレイス
オンライン販売
c7h8n4o2 オンラインサイト(https://www.c7h8n4o2.com/?pid=178475528)
ショコラナビ https://suit-chocolate.com/ace-001/
グーテドママン https://www.g-maman.com/shop.htm 2枚〜販売、3枚まで送料180円でPayPay決済可能
今後の販売場所の情報は「ANIDASOƆ − アニダソ」特設サイトをチェック!
チョコレートファンなら大好きですよね、c7h8n4o2さんが、「ANIDASOƆ−アニダソ」を扱ってくれます!スタイリッシュでかわいいパッケージを、ぜひご覧くださいね。オンラインでもぜひ。
チョコレートは、クラウン製菓の鶴田絹さんが製造してくれました。チョコにうるさい私もちょこっと味づくりに関わりましたから、これがおいしいんですよとても笑
500円ってどう使うと、幸せな気持ちになれるでしょう。私はそんなことをよく考えます。「ANIDASOƆ−アニダソ」というチョコレートが、これからもチョコレートの世界の「希望」になれば、と願っています。
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美
TASTEMADE SWEETS COLLECTIONでも、編集者さんが共感して、記事にしてくださいました。感謝でいっぱいです!