こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
前編では、ピーターバイヤー知床について、そしてイートインメニューのおすすめをまとめてみました。この記事は続編です。ピーター バイヤーのチョコレートについて解説しますね。
ピーターバイヤーのチョコレートを解説
ピーターバイヤーでは、一粒チョコレートのことを「デザートチョコレート」と呼んでいます。 一般的には、ボンボンショコラと呼ばれるチョコレートのこと、です。
知床のショップではチョコレートを、1粒から買えます。テイクアウトもイートインも可能。先日お店に並んでいたチョコレートを、まとめて全部、ご紹介します。
トリュフ
5年前に初めて出会ったときから、私が気にいっている「トリュフ」たち。 チョコレート感があって甘すぎず、 コロンと丸くてかわいいです。
7種類を並べました。写真左上からカルヴァドストリュフ、ヌガートリュフ(ヘーゼルナッツ風味のセンター)、チリトリュフ、キャラメルトリュフ、下の段は、シャンパントリュフ、ブランデートリュフ、ラムキャラメルトリュフです。
ピリリと辛いチリはユニーク。キャラメルがとろ〜りと美味しいキャラメルトリュフもファンが多そう。どれもおすすめです。
マジパンとダイヤモンド
マジパン入りチョコレートって、あまり日本で出会うことがないですよね。ピーターバイヤーには4種類あります。
ダイヤモンド型のチョコレート3種類と一緒に、並べました。
左上から、 ゴールドダイヤモンド、ヴィーナストップ、ピュアマジパン、写真下は、左からダークダイヤモンド、コーヒーキャラメル、マジパンブランデー、プラム W.カルヴァドス。
マジパン系はどれも美味しいですが、グランマルニエで香り付けしたマジパンをダークチョコでコーティングした「ヴィーナストップ」、右下の「プラム W.カルヴァドス」も、私のお気に入り。マジパンの上にカルヴァドス漬けプラムをのせてミルクチョココーティングしています。
店長の鎌田さんによると「ダークダイヤモンドは、ミントの香りが爽やかに広がるので、夏だからでしょうか、何度もリピートする方が多い位人気です」との事でした。
ハートとピラミッド
ハート型のチョコレートは4種、ピラミッド型のチョコレート3種も私のお気に入りです。
「ハート」シリーズは、 写真の左からヌガーハート(ヘーゼルナッツ風味)、ゴールドハート(ヘーゼルナッツ風味のガナッシュにミントの香り)、下はオレンジハート(オレンジとヘーゼルナッツの香りのセンター)、グランマルニエハート(グランマルニエとオレンジの香りのホワイトガナッシュ)。
ピラミッド型は、明るい色が、ゴールドピラミッド(中はダークがナッシュ)とヌガーピラミッド(ヘーゼルナッツ風味)とチョコレートピラミッド(ダークガナッシュ)です。
ピラミッドのチョコレートはよーくみて
ピーター バイヤーのピラミッドのチョコレートには、ごくごく小さく文字が入っているのをチェックしましょう。実物をよーくみると、わかります。ピーターさんのこだわりだそう。
恐竜のチョコなど
かわいい恐竜の形のチョコレートが4種類(ダークとミルクとホワイトとゴールドチョコレート)。楽しいです。
恐竜チョコの横、右側は、 ヌガーW.クリーム(ヘーゼルナッツ風味のセンター、ミルクチョココーティング)、カカオフルーツ(キャラメルをミルクチョココーティング)ジンジャードリーム(シロップ漬けジンジャー入りダークチョコ)。
恐竜のデザインがいろいろ!
バナナの木の皮を使ったプランテーションボックス
私がとても気に入っているチョコレートボックスも紹介しますね。バナナの木の皮をチョコレートボックスに利用した「プランテーションボックス」です。
素敵ですねー。大小様々なボックスがあります。ラウンド型やハート型。チョコレートの詰め方も工夫があって、見ていて嬉しくなります。
バナナの木の皮なので、それぞれデザインが違うのがおしゃれ、リボンとのコーディネートのセンスが抜群。
SNSにもポストしたのが、こちらのビッグボックス!
すごくないですかこれ!! pic.twitter.com/qk1kFzsBv4
— チョコレートジャーナリスト 市川歩美(AYUMI) (@ayumisroom) July 20, 2023
パーティーに最高。ギフトには、小さいサイズのハートのボックスが人気だそうです。
「ワールドオブチョコレート」はシグネチャー
最後に「ワールドオブチョコレート」は、ピーター バイヤーを代表するチョコレートです。
まず、フリスクをイメージしてください。あんな感じの片手に収まる缶の中に、カカオ型の小さなつぶつぶのチョコレートが入っています。
パッケージ表記によって、カカオの産地やパーセンテージが分かります。
説明しますね。
たとえば、上の写真でいくと……
D72VEN(左下)= ダークチョコレート・カカオ分72%・ベネズエラ産カカオ
M42MEX(左上)=ミルクチョコレート・カカオ分42%・メキシコ産カカオ
ダークチョコレートはD、ミルクチョコレートはM、ゴールドチョコレート(ブロンズチョコレート)はGと最初に表記。次の数字は、カカオのパーセンテージ、そして、産地が書かれています。
知床には現在21種類があり、これから種類が増えていくそう。
ピーター バイヤーさんによる、カカオをもっとカジュアルに楽しむ提案です。
ワールドオブチョコレートはどんな形?市川歩美のインスタグラム(リール)はこちら
ショーケースにみとれる
ショーケースに並ぶチョコレートを、お店でしばらく眺めていたら、なんだか幸せになってきました……。
スコーンも美味しそう。カジュアルにリボンをかけたチョコレートの包みもきれい。
小さな白いボックスもかわいいですね。知床にしかお店がないので、知床のお土産に。
高級感のあるリボンがかかったショッパー。チョコレートにサイズにあわせて、あらゆるラッピングがあって、そのセンスにときめきます。
インフォメーション
お店のインフォメーションです。
ピーター バイヤー知床
(PETER BEIER SHIRETOKO)
場所:北こぶし知床ホテル&リゾート の1F
オープン時間:10:00~18:00(cafe17:30閉店)*季節により17:30閉店になるなど変動あり
アクセス:女満別空港から、車で1時間半ほど、またはバスで2時間ほど
北こぶし 知床 ホテル&リゾートに泊まると、1Fがピーター バイヤー。1宿泊に1スクープ、ピーター バイヤーのジェラートがついてきてしあわせです。
アクセスは、前編も参考にしてください。
自然の中でリラックスしてチョコレートを
旅行の行先を、チョコレートショップを基準に考えるのは、楽しいことです。私は自然とそうやって、旅を楽しんできました。チョコレートは、いつも私を、新しい場所へ連れて行ってくれます。
知床は、2005年に世界自然遺産に認定された地。雄大な大自然の中に身を委ねることができました。
自然の中でゆっくりとチョコレートを楽しむと、チョコレートのことも、自分のこともよくわかる。これは、訪れた方だけが頷ける感覚ではないでしょうか。
みなさんもいつか、次の旅の行き先のひとつに知床を選び、チョコレートを楽しんでみてはいかがでしょう。四季折々、いつも静かで、きれいで、おすすめです。
text & photo チョコレートジャーナリスト 市川歩美
取材ご協力:Peter Beier Shiretoko