カカオハスクとは?再利用はカカオティーとしてお茶、トレイやネクタイにも

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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。近年「カカオハスク」という言葉を、よく聞くようになったのではないでしょうか。

この記事では、市川歩美が、カカオハスクとは何か、そしてどんな問題があり、どんな活動がされているかをまとめておきます。

目次

カカオハスクとは?

カカオハスク、とは、チョコレートの製造過程で生まれる副産物で、カカオ豆の外殻のことです。カカオ豆を包む薄い皮。カカオハスクは、チョコレート作りに必要のない部分で、チョコレートに雑味を与えるため、チョコレート作りにおいては、取り除かれます。

カカオハスク


イメージしていただくといいのは、ピーナッツの薄皮。あんなに薄く、きれいにとれるわけではないのですが、豆を包む皮、というイメージに役立つかもしれません。

カカオハスクは何故余る?

カカオ豆は外皮につつまれている

チョコレートはカカオ豆から作られます。カカオ豆はチョコレート製造の主原料であることは、みなさんよくご存知かもしれません。

カカオ豆はロースト(焙炒)されて、外皮が丁寧に取り除かれます。カカオハスク(外皮)を取り除く理由は、カカオハスクが含まれることによって、チョコレートの風味が損われるからです。

カカオハスクは必要ないものとして通常廃棄されるのですが、カカオハスクには、再利用の可能性が広がっています。

カカオティーでカカオハスクを再利用


一例として、カカオハスクを使った「カカオティー」を提供するブランドがあります。日本でも多くのチョコレート専門ブランドがカカオティーをメニューに取り入れています。カカオがもつ香ばしい香りと独特の風味が楽しめるドリンクです。

カカオハスクを使ったお茶(グリーンビーントゥバーチョコレート)


また、カカオティーをゼリーにし、そのゼリーを使ったパフェやデザートを提供する店や、ドリンクに入れてジュレのような食感を楽しめるスタイルにしているチョコレート店も。

カカオハスクはネクタイや家具に

企業の取り組みに目を向けてみましょう。


明治の取り組み



明治は、カカオハスクの再利用を積極的に考え、新しい方法として家具や雑貨などの製造に取り組んでいます。ハスクを材料としたカフェスリーブやトレイなどを開発。環境に優しく、持続可能な製品作りを目指しています。

明治はカカオハスクを使ったアイテムを「CACAO STYLE」として多数発表

「CACAO STYLE」は明治による、ライフスタイルブランド。カカオハスクを利用して、生活に関わる様々なアイテムを開発しています。詳しくは、以下のリンクを参照してください。

ロッテの取り組み

ロッテも、カカオハスクの再利用に積極的です。ロッテは今年は初めて、小学生を対象にした取り組みを行い、話題となりました。

全国から200を超えるアイデアが集まり、話題となりました。このコンテストには市川歩美も審査員として参加しました。コンテストについては、以下を参照してください。

CACAO TIE 15,400円

ロッテはカカオハスクを利用したネクタイを開発、販売しています。環境に優しい染色法「ボタニカルダイ」を行い、カカオハスクから生まれています。

今後の取り組みに期待


カカオハスクの有効な再利用方法を、チョコレートに関わる各社が探求しています。可能性は無限大であるともいえるでしょう。これまで廃棄されていたカカオハスクの有効な再利用が、今後も期待されています。


text チョコレートジャーナリスト 市川歩美

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