ジャンドゥーヤとは?(トリノの名物チョコレート)

こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
イタリアを発って、次なる目的地はベルギー。トランジットの時間を使って滞在していたトリノを振り返り、ジャンドゥーヤのことを書くことにします。
ジャンドゥーヤとは
ジャンドゥーヤ。ファンが多いチョコレートです。
生まれはイタリア北部のピエモンテ州、トリノ。トリノのチョコといえばジャンドゥーヤ、ジャンドゥーヤといえばトリノ、という感じです。「ジャンドゥーヤ」が生まれた地、トリノでは、多くのジャンドゥーヤに出会えます。
日本で食べてみたい方に、まずおすすめするのは「カファレル」 です。
カファレルは地元の老舗チョコレートブランド。トリノで1826年に創業し、1865年に初めてトリノでジャンドゥーヤを作ったとされるいわば元祖だからです。また、日本でも購入しやすいブランドです。
ジャンドゥーヤには日本人にも多くのファンがいる
ジャンドゥーヤは日本人の味覚にあうようで(私もですが、多くの方が一度食べるとファンになってしまうかんじ)、日本に大勢のファンがいます。
チョコレートとヘーゼルナッツがなめらかに調和、1865年に生まれて以来、日本のみならず、世界のチョコレートファンを魅了しています。
ジャンドゥーヤの特徴
特徴は舟形、そしてキラキラの包み。金色がベーシックな気がしますが、さまざまな色があります。
ヘーゼルナッツが使われているのもマストなポイントです。イタリアの地元でとれた美味しいヘーゼルナッツを使い、ペーストを作り、チョコレートに混ぜ込む。そしてこの形に整えられているわけです。
トリノでジャンドゥーヤウォッチ
トリノの街を歩くと、ジャンドゥーヤによく出会います。観光客にも大人気ですし、地元の方にももちろん。
こんなふうにカラフルに並べたディスプレイも。
また、カファレルのような王道、老舗のほかにも、新しいブランドも見つかります。例えばこちら。
ふらりとお店に入ったら、若いチョコレート職人さんがいて、ちょっと話が盛り上がってしまいました。
職人産が、カカオ豆からチョコレートを作り、ヘーゼルナッツからペーストを作っていました。ヘーゼルナッツペーストがとても美味しかったので即購入。
大手なら、Venchi(1878年創業)のジャンドゥーヤも有名です。直営店がいくつかあり、トリノ空港でも買えます。今回もあれこれ購入。私が一番好きなのはダークチョコレートカラーのヘーゼルナッツの含有量が多いものと、イエローのダークチョコレート入りのジャンドゥイオットです。
空港には「グイド・コビーノ」のショップがあります。グイド・コビーノはアトリエを取材したこともありますが、クラフトマンシップを感じるブランドですね。日本でバレンタインシーズンに販売されますから、チョコレートファンにはおなじみかもしれません。
カファレルの工場を訪問!
2年ぶりにカファレル社を訪問。この日は、シェフにもご挨拶。
シェフとついつい盛り上がり、2人でビッグなジャンドゥーヤを齧っていますが、カファレル本社で、シェフとこんなことやってるのは、後にも先にも私だけではないでしょうか。ぜひ今後、世界からカファレル社を訪れる多くの関係者の間で流行って欲しいです笑 (ジャンドゥーヤは、レプリカです)
ジャンドゥーヤは、1865年からトリノで息づいています。日本なら江戸時代。
ジャンドゥーヤは、1800年代、カファレル社が、入手が困難となったカカオのかわりに、地元の美味しいヘーゼルナッツを混ぜ合わせてチョコレートを作ったのがきっかけで生まれました。
時代を超えて愛されるものは、シンプルなものかもしれません。でジャンドゥーヤもそのひとつ。意外とうけようと狙って作ったものでは、ないのかもしれません。
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美