【The Chocolate Journal チョコレートニュース&レポート】
by Chie Araki
チョコスナックとして不動の人気を誇る二商品に、新たな展開です。
株式会社明治が「厳選素材のきのこの山」「厳選素材のたけのこの里」を、3月22日から全国で発売しています。
厳選素材のきっかけはお客様の声
1970年代に誕生した「きのこの山」と、「たけのこの里」。入れ替わりが激しいと言われるコンビニでもよく見かける、ロングセラー&定番商品です。
今回、厳選素材シリーズを開発するきっかけとなったのは、お客様の声でした。
オリジナルの「きのこの山」、「たけのこの里」を子供っぽいと感じているーー。
この調査結果を受けて、「大人向け」の商品開発が始まりました。
開発期間は約4年!
幅広いお客様に長年愛されている「きのこの山」と「たけのこの里」。期待を裏切らないように開発が進められました。近年の健康志向の高まりもあり、素材1つ1つを厳選し、チョコレートの甘さも控えめにしています。
チョコレートや焼き菓子の風味、食感に影響する細部に至るまで配合設計は検討されました。大人向けのおいしさに進化させるため、開発期間は約4年かかったそうです。
厳選素材のきのこの山の味は?
実際に「厳選素材のきのこの山」「厳選素材のたけのこの里」を、私(荒木)が食べてみました。香り高く、落ち着いた味わいです。カタチは、オリジナルと変わりません。
「厳選素材のきのこの山」は口に含むと、クラッカーの香りがします。小麦全粒粉と玄米粉を使用し、噛むと香ばしく、サクサク軽い食感です。チョコレートは明らかに甘さが控えめで落ち着いた風味です。ただし、ものすごく苦味があるなどではなく、全体の味わいにマッチしています。
厳選素材のたけのこの里の味は?
「厳選素材のたけのこの里」も、チョコレートの甘さが落ち着いています。
ほろほろした食感のクッキーは変わらず、深みのあるチョコレートと絶妙に混ざりあいます。後味で、クッキーがコクが増していているように感じられました。素材を確認すると、小麦全粒粉とともに、ヘーゼルナッツペーストが入っており、納得しました。
チョコレートへのこだわりは?
「厳選素材のきのこの山」「厳選素材のたけのこの里」ともに、ベネズエラ産のカカオ豆を使っています。ベネズエラ産を使用した理由をメーカーにお聞きしたところ、
・ベネズエラ産カカオ豆の特徴であるナッティな香り、アーモンドのような甘香ばしい香りが、チョコスナックであるきのこの山、たけのこの里の風味にマッチするから
・重厚なカカオ感もしっかり味わえるから
とのことでした。
印象的な香りは、カカオ豆の産地選定も影響していました。
きのこもたけのこも、見た目は変わらず、オリジナル商品の味とかけ離れすぎていないのに、食べた時の印象がオリジナルと、はっきり異なることに驚きました。
カタチにこだわりつつも、進化はやめない
「きのこの山」「たけのこの里」のブランドステートメントは「みんなに、おいしく、おもしろく」。
様々なこだわりがある中で、特に大事にしているのは「カタチ」です。
きのこ・たけのこともに、立体商標登録を取得しています。ロゴや文字が表示されていない商品の形状に立体商標の登録が認められるのは少ない中で、特許庁からお墨付きを得た唯一無二の形状のお菓子といえます。
ちなみにオリジナル商品の「きのこの山」「たけのこの里」も、2019年にリニューアルしています。チョコレートと焼き菓子の味のバランスをアップさせ、時代にあった美味しさを追求し続けています。
「厳選素材のきのこの山」「厳選素材のたけのこの里」は大人向けに開発されはじめた商品かもしれませんが、子どもでも食べやすいやさしい味です。
オリジナル商品も甲乙つけがたい中で、この度、厳選素材バージョンが登場しました。今後ますます「きのこ派か? たけのこ派か?」私は迷い続けることになりそうです。
皆さんにも、ぜひ食べ比べてみることをおすすめします。
<INFO>
『厳選素材のきのこの山』(65g)
希望小売価格:216円(税込)
「厳選素材のたけのこの里」(62g)
希望小売価格:216円(税込)
発売日:2022年3月22日
全国にて発売
The Chocolate Journal チョコレートニュース&レポート】
text:荒木千衣
編集:市川歩美