by Ayumi(市川歩美)

プリンを愛する人なら、大切にしてほしいこと。

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市川歩美
ショコラコーディネーター®/チョコレートジャーナリスト®
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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。

チョコレートに直接は関わりませんが、プリンのお話です。2018年10月6日 Chocolat Lover’s Net 私がブログに書いた記事。多くの方がお読みくださり、感想をくださいました。
Chocolate Journalにも転載します。

プリンを愛する人なら、大切にしてほしいこと。

みなさん。お客さまとして、初めて店を訪れる時、これまで店主が大切に守ってきたその店をリスペクトする、長年そのお店との関係を築いてきた以前からのお客さまと、それらすべてが作り出すその店の雰囲気を、そしてペースをリスペクトする、という考えを持ったことはありますか。

これは私がとても大切にしていることです。そしてみなさんにも大切にしていただけたらうれしいこと。

私はチョコレート専門のジャーナリストではありますが、今回プリンの記事を書きました。実は、私はしっかりプリン(自立した固めのプリン)愛好家でして、愛の深さ故に、ひそかに「しっかりプリン派の集会」を開いていたほどであったことから、それを知った媒体の方からのオファーで「しっかりプリン 5選」という記事を書いたわけです。そこで

どうか、この記事を読んだみなさんに心からのお願いです。良いお店ばかりです。お店をリスペクトして訪れてください。

「記事をみて遠くからきたのに、今日プリンないの?」とクレームを言ったり、がっかりした顔をあからさまに店主に見せたり、お店のあたたかな雰囲気を乱すような行動を、どうか、どうか、とったりしないでくださいね。

プリン

記事をみてプリンが好きだから、とスマホを持って訪れるのは楽しいことかもしれませんよね。でも、ここでご紹介したのは、すべて手作りのプリンで、量産をしていません。店主の方はお店をやりくりしながら、お客さまと会話をしながら、同時に心をこめてプリンをその場で作っていたりもするのです。毎日のその作業は驚くべきこと、私は頭が下がり、涙が出そうになることすらあります。

また、これらのお店へ出かけても、売り切れの可能性も大、すぐに、絶対にプリンが食べられるとは思わないでください。
「プリンありますか?」「プリン何時頃まで残ってますか?」という電話も控えてください。大切な営業を妨げますし、誠実なお店の方ほど、責任を持ってお答えできないのです。

私は、これらのしっかりプリンを食べに結構な時間をかけて足を運んだのに、売り切れで、お店のまえから引き返したことが2度もあります。(ちなみに行列やウェイティングは普通のこと)最初は「ええええ」と思ったりしましたよ。さすがに!せっかく遠くまで、この用事だけのために楽しみに足を運んだのに、って。

でも今はそういう感覚はありません。私が愛する小さなお店は、そういうお店。プリンだけではなくてトータルで愛するお店。お店の方だって時間をかけて、心をこめて、お店を今日も開いてくれているんです。長年お店を開き続けることがどんなに凄いことか。想像してみてください。

だから、たとえプリンが売り切れだったとしても、心をこめた手作りプリンを愛する「しっかりプリン派」のあなたなら、「そうですか、またきますね」または「次を楽しみにして、今日は別のものをいただきますね」が王道ですよね。

そして本来、コーヒー店が自慢のコーヒーにあうお菓子を、と作ったプリンであったりもします。はっきり言いますね。主役は決してプリンではない、のです。よく読んでください。プリン専門店ではないでしょう? 全体を見ましょう。同じようにあなただけが主役でもないんです。

そして「お金を払えば自分が中心」ではありません。悲しいのは、プリンは本来、あたたかで私の心をあたためてくれる存在なのに「愛」が突如、強い力で裏返ることがあることです。ある日、店主に対してまで。

あるお店の方は、私が書いて良いかどうかの確認のご連絡をした時に「申し訳ないのですがしばらく、全掲載を断っているんです」とおっしゃいました。SNSの影響で、プリン人気のため店が混乱をきたし、お客さまからのお叱りやら色々なことがおき、お店の方が体調を崩す事態にまでつながったのだと。

なんてことしょう。私は悲しくなりました。心ある店主の方は「なんでプリンないの!」と怒られたり、昔ながらのお客さまが気分を害することを、どれだけつらくお感じになることでしょう。無理しても1日は24時間。できないものはできないのに。

いかがですか、みなさん、ここまで記事の裏側にあるストーリーを、ご想像できましたか?

そこで今回、テキストには、既に人気のため、時間と気持ちに余裕を持っていただくこと、必ず食べられるとは限らないことなどの、状況をしっかり明記するお約束をしました。それでそこまでおっしゃってくださるなら、と掲載の許可を今回は特別にいただけたのです。

そういえば、SNSでも、プリンの紹介はされていても、お店サイドのご意見を踏まえて書かれているものを、私も見たことがなかった。それで冒頭の文章や、テキストのそこここに、そういう内容を入れ込んでいます。よく読んでみてくだいね。

記事冒頭の文章の最後、あなたが愛ある「しっかりプリン派」であれば、すぐにポイントであると気づきましたよね。

記事↓
しっかりプリン

私は前職が放送局のディレクターで、いくつもの番組を作ってきました。取材中も、放送後に多くの方が喜んでくださるように、と思い続けてきました。ごめんなさい、今だから言えますけど、私は「聴取率」「視聴率」より、実はそこを軸にしてました。

私は今は特に、数字のトリックが多い時代だと思ってみています。アクセス数や「いいね」数、特にフォロワー数は、数を増やすのを最上の目的とすれば、様々なツールやノウハウがいくらでもあります。ツイッターの自動集客ツールを使ってフォロワーを集めたアカウントは、不自然に多いフォロワー数なので実はすぐわかります。よいかもしれません。でも誰のためによいのでしょうか。何かがおろそかになっているかもしれません。受け手はまず立ち止まり「何か変かも?」と感じることが、一層大事な時代ですね。表で言わなくてももう、多くの人が気づいていることです。

そしてSNS。個人であればSNSの「いいね」が多いと嬉しいですよね。自分が認められているような気持ちになるし、人気者みたいで元気が出るかも。それがコミュニケーションツールになって、豊かになれば素敵なことでしょう。ただし、私はそれが第一、全て、みたいになっている方を時々見かけると、普遍的に大切なことを見失っているように感じることがあります。

タイムアウト東京「しっかりプリン、5選」は、そんなことを深く考えながら、迷いながらも伝えたいことがあって書いた記事でもあります。

席数も多くない、チェーン店でもない小さなお店が、心を込めて作る「しっかりプリン」は、お店もあたたかで「しっかり」しています。「しっかりプリン派」の私たちもあたたかでしっかりした気持ちを持ちたいですね。(私の周囲の方やフォロワーさんはそういう方が多くてうれしいです)

ぜんぜんチョコレートの話じゃないことを書いているわけですが、これは人気チョコレートについても言えることではないでしょうか。この記事の「プリン」を別のものに置き換えても同じこと。お店やレストランについても同様です。

そういうことを踏まえて、これからもあらゆる媒体などでお伝えしたり、お話したりしてまいりますね。質問があれば、直接私を見かけたら(もし私に余裕がありそうでしたら!)お声をかけてください。

●小学館「しごとなでしこ」のこちらの記事も読んでください。海外出張中にも時々しっかりプリンに出会うので、現場から書いてます。
プリンは断然「しっかり派!」にお伝えしたい! メキシコからプリンNEWS
アンチとろとろプリン派に朗報! ベトナムのしっかりプリンが絶品すぎる!

追記
この私の記事を多くの方がSNSでシェアしてくださっています。心から感謝いたします。ありがとうございます。

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