こんにちは。チョコレートを主なテーマに掲げるジャーナリスト、市川歩美です。東洋経済オンラインで記事を書きました「プレミアムブランドのリンツもゴディバも参入、「ドバイチョコ」ブームが止まらない”時代の必然”」です。
話題のチョコレート「ドバイチョコレート」について、現地と日本の最新動向を取材し、東洋経済オンラインに寄稿しました。

「ドバイチョコレート」とは何か?
「ドバイチョコレート」とは、特定ブランドの商品名になってもいますが、今ではいわゆる“ショートケーキ”のように、ひとつのスタイルやジャンルを表す一般名称にもなっています。
ピスタチオグリーンとチョコレートカラーのコントラスト、アイコニックなヴィジュアル、濃厚な味とともにザクザクっとした食感が特徴。サイズや形、素材の使い方、選び方もメーカーそれぞれです。

チョコレートの中に「カダイフ」というトルコや中東ではおなじみの、極細の麺状の生地が使われているのも特徴。これがピスタチオペーストの中に混ざっています。
日本でもグローバルな高級チョコレートブランドが展開
ドバイチョコレートのブームは日本にも波及、世界的なプレミアムチョコレートブランドも日本で展開を始めています。
リンツの日本展開について記事で具体例や取材をもとにした情報を書きましたので、ぜひくわしくは記事を読んでくださいね。(リンツは4月30日から再度、ドバイスタイルチョコレートの販売をするそうです)高級チョコレートの代表格ともいえる、ゴディバからの情報にも触れています。
きっかけは、消費者の「おもしろい投稿」から
私は、このドバイチョコレートのブームのことを、ほんとうにおもしろいなーと思っています。
そもそも、最初に「ドバイチョコ」の噂を耳にしたのは、チョコ業界の人ではありません。ラジオやテレビなどのメディア関係の方や、芸能人の方からでした。
チョコの業界からはまったく(本当に)聞こえてこなかったのですが、NHKのラジオ番組「あさこ・佳代子の大人なラジオ女子会」に出演させていただいた際、大久保佳代子さんから「ドバイチョコってなんなんですか?」と(番組はほぼアドリブ)不意に質問されました。
そのとき私は、実はそこまで詳しくなかったもののある程度お答えしつつ「こ、これは…」と気づきました。これほどまでにタレントさんやメディア関係者から「ドバイチョコ」の話題が出るならば、これはしっかり向き合っておかねばと感じたのが、この記事を書くきっかけになりました。(大久保さん、ありがとうございます)

ドバイチョコブームの発端は、純粋におもしろい投稿
そうなんです。チョコではありますが、ブームの発端は、ぜんぜんチョコ界隈ではありません。SNSユーザーです。チョコマニアでもシェフでもブランドのマーケテイングでもなんでもなく、一般の方が投稿したユニークなSNSの内容がきっかけでした。いいですね。
驚きがあって純粋におもしろい投稿が共感を呼び、ドバイチョコレートは世界へと広がったわけです。楽しいですね!
私自身、長いチョコレート愛好家でありつつの、仕事でもありますからチョコレート業界に長く関わっていますが、こういうチョコは初めてなんですよね。東洋経済の記事には最後の方にまとめましたが、ASMR系動画によって、視覚・聴覚にも訴えるチョコが見出されています。

“新感覚の面白い体験”が集約されたのが、たまたまチョコだったのかもしれない気もします。マーケティングや一般メディア、あらゆる戦略では生まれ得ない、純粋な「おもしろさ」が原動力になる時代なのかもしれません。
というわけで、ぜひ記事を読んでいただき、東洋経済記事内の、写真もみてください。
ゴディバが何を打ち出すのか、楽しみですね。
text ジャーナリスト/チョコレートジャーナリスト 市川歩美