チョコレートとはじまりのころを思い出しながら

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こんにちは。チョコレートを主なテーマに掲げるジャーナリストの市川歩美です。みなさん、お元気ですか?東京は、昨日も今日も雨ふり。いまは静かな土曜の朝です。

最近、よく2003年、チョコレートのブログを始めた頃のことを思い出します。あれから20年以上経ったなんて、なんだか不思議な気持ちです。

2003年は、ブログというものが世の中に新しくでてきた頃で、SNSがなかった時代。インターネットという存在自体が、まだ今ほど私たちの暮らしに馴染んでいませんでした。

それでも私の周りには、最新の情報通さん、センス抜群のよいものを知る方が大勢いたんですよ。自分の足で、自分でおいしいチョコレートを見つけては知らせてくれる人。私と同じようにブログを書いている人は、メッセージをくれたし、集まっておしゃべり、お食事会を開いたり。そんなやりとりがきらめくように楽しかったです。

最先端のチョコレートを知る方々は海外のことをよく知っていて、センスがよくてグルメレベルが高かった。私が仲良くしていたみなさんは誰もが自分のセンサーで「良い」と思うものを見つける力をお持ちでした。

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情報発信の風景

そしていまは、2025年。時代は変わりました。テクノロジーがこんなに進化するなんて、当時は思いもよらなかったです。

今はSNSが当たり前ですね。風景がかわりました。商品をたくさん売る、つまりPRのための投稿が溢れています。昔はそういうものがありませんでした。ほとんどの企業やブランドはSNSを周知やPRのために使い、情報発信がPRと深く結びつきました。それ自体は現代らしく、面白い進化だと思います。

けれども、私は最近少し気になるのです。著書にも書きましたが、SNSで話題のものを追いかけることが目的となり、人の「センサー」が鈍っていかないか、と。今、情報の向こう側には、昔以上に複雑な背景があります。

また視覚の刺激だけが増え、他の感覚はぼんやり。じっくり読むことや、知識を深めることも、後回しになっていないでしょうか。——と、こんなことをいうのも、実は自分自身がそうなっていると、危惧した時期があるからです。

ダイアリーのように

昨年と今年、私は本を2冊出版しました。本の執筆は、大きな気づきをくれました。

初心に帰って、私が「良い」と思い、心が動いたものについて、私の言葉でダイアリーのように綴っていく。そんなスタイルも、ひとまわり回ってよいなと思い始めました。

とはいえ、私はメディアに関わっているため、昔のようにはいきません。メディアで発信を決めたらいかに最高の形で出すかを考えますし、私個人の発信で先に出すわけにはいかない、という事情もあるからです。

でも、それでもできる範囲で、チョコレートジャーナルを書いていこうかなー、面白いと感じたものをみんなに共有していこうかな、なんて考えたら、結構楽しくなってきました!

チョコレートジャーナル

2003年にはじめたチョコレートのブログ。当時は本業があったので、忙しいときはお休み。無理しないで続けてきました。

チョコレートジャーナルも同じです。このサイトはよくあるようにアクセス数を稼いだり、アフィリエイトで広告収入を得るのが主な目的、というメディアではありません。SEO対策ばっちりの記事を増産する等もないです。

あくまでも「伝えたいことを伝える」ためのメディア。今は、より踏み込んだ業界の専門的かつプレミアムな情報を知りたい人も多く、私も書きたいのでそのための新しいシステムも来月あたり考えようかな。

今日はお気に入りのカップにチョコレートドリンクをいれて、雨ふる窓の外を眺めながら書いています。チョコレートジャーナルだけでなく、私の本も読んでみてくださいね。活字ってやっぱりいいですよ。私は、昔から本が好きなんです。

text ジャーナリスト/チョコレートジャーナリスト 市川歩美

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