カカオの価格高騰について解説した記事のご紹介

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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、コーディネーターの市川歩美です。

ここのところのカカオの価格高騰について、色々なメディアからコメントのご依頼があって、お答えしています。先日は小学館さんの経済メディアにて、お答えしましたので、その記事をこの記事でリンクします。Yahoo!ニュースにも取り上げられました。

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マネーポスト チョコレート危機に関わる記事

マネーポスト:【値上げ続々】専門家が解説する“チョコレート危機”の現在 カカオ豆の歴史的不作に伴う農家減少でさらなる価格高騰の懸念も

インタビューをお受けして、なるべく今の段階でみなさんにわかりやすいように詳しく答え、それをライターさんがまとめてくださっています。

今後のことはわからない

よく聞かれるのが、これからどうなるとお考えですか、ということなのですが、これがわかったら、私はすでにこの仕事をしていなくて別の仕事をしているかもしれません(笑)これはチョコレート業界のみなさん、そして投資家のみなさんも同じくです。

が、ひとついえるのは、私がガーナで現地取材したときに感じた、ガーナのカカオ農家の現状です。カカオの不作については、現地で非常に危機感を感じました。これは本を読んでもYouTubeをみても、現地からの話をきいても、やはりわからなかったことです。

プレミアムチョコレートの今後が心配

一般読者の方を私は対象にメディアで発信していますので、どのような発信をすべきかを常に考えています。そんな中で、そろそろみなさんにお伝えしていきたいのは、カカオの価格がいきなり上がったことで、産地が潤う、ということだけでなく、別の問題が起きていることです。

品質の高いカカオを産地と協業しながら作ってきたメーカーが大変なことになっています。なぜなら、これまで「市場価格以上の価格を生産者に支払う代わりに、品質の高いカカオを生産してもらう」と言うモデルだったのに、市場価格がそれ以上に跳ね上がってしまったからです。

これは何を意味するかというと、特に何もしなくても、高く売れるようになってしまった、ということです。

特に西アフリカではなく、南米などの国ではカカオの収穫が減ったわけではない国もあります。そういった国のカカオもいきなり何もしなくても高く売れるようになってしまった。これは、質の高いカカオを作るための苦労をしなくても、高いお金を得られることを意味します。

カカオ生産者が、なるべく高い賃金を得られるようにと、応援してきたチョコレートメーカーは、立場が逆転してしまったともいえるのです。このことは、また別のメディアできちんとお話したいと思っています。

カカオの価格高騰には、 全貌を把握するのが不可能なほど、 複雑な理由があります。 それにしても、私たちはチョコレートがどこから来て、どのように作られているのかを、これまで全く知らない時代だったのだなとしみじみ思います。少しずつ私自身がひもとき、皆さんがわかるようにお伝えしたいと思っているところです。

text & photo チョコレートジャーナリスト 市川歩美

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