池伝フェアで青木定治シェフとトークショー!大盛況でした!

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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、コーディネーターの市川歩美です。業界のプロの方を対象にしたフェア、池伝フェアが、6年ぶりに開催されています。6月4日と6月5日の二日間。会場は、東京流通センターイベントホールです。

一般の方は入場できませんが、多くの菓子業界のプロの方々がご来場され、大盛況となっています。

目次

青木定治シェフと市川歩美のトークショー

昨日6月4日は、パティスリー・サダハル・アオキ・パリの青木定治シェフと市川歩美が対談形式でトークショーを行いました。青木シェフとは日本各地、パリでも取材でたびたびお話を伺いますが、今回はトークイベント。どんなお話が飛び出すのかと、楽しみだった私です。

パンフレットはこちら。

さすが青木シェフ、当初50席だった予約があっという間に埋まり、急遽お席を増やしたそうですが、さらに50席が即予約で埋まったそうです。主催者さんもその勢いに驚いていました。さすが青木シェフ。

トークショーにて

青木シェフは、軽井沢、フランス、東京、とあちこち飛び回っていらっしゃいます。昨日の朝方、軽井沢から東京にお戻りになったそうで、目覚めて、すぐに会場に駆けつけてくださったそう。ご多忙さが伺えました。

会場写真がこれしかなく、ちょっとぼけていて恐縮です

青木さんは、その場に応じてあらゆることをお話してくれる方です。いつもお話するたびに思うのですが、表に出ている部分の向こう側にある、行動や表現の背景が濃厚なのです。

お話するたびに、幅広く深い知識がおありだとわかりますし、何よりこれはいいと思う、違うと思う、というしっかりとしたご意見があります。政治、経済、歴史、科学、ご家族の歴史、知識は多岐に渡り、今もって新たなものごとをどんどん吸収し、新しいものを生み出していらっしゃいます。

一般の方は濃いトークに圧倒されるかもしれませんが、ここまでお話できるのは、青木さんの密度の濃いご経験、知識があってこそ。

今回は、日本での修行当初の話、フランスでの修行時代のエピソード、師匠やお父様から教わって心に残る一言、お菓子作りで大切にされていること、人材育成、パリや軽井沢でのご活動や仕事の合理性、導入されてる設備について等を、政治や経済、歴史や化学の知識も交えて、パワフルにお話くださいました。

細かくいうと、最近はまっているという犬や熱帯魚の話にまで及んでいます!ちなみに私は、トークでも少しお話ししましたが、青木さんのお話は脱線してからしばらくしてからがおもしろい、と感じているのです。

Think 仲村シェフがシャンパンを差し入れてくださいました

青木定治シェフの元でお仕事をされていた、上野桜木のシンク(大人気店!)のシェフ、仲村和浩シェフがトークショーにかけつけ「尊敬するボスへ」とグラスつきの冷えたシャンパンをトークショーに差し入れてくださいました。青木シェフといえばシャンパン、なのです。

こうして、青木シェフの元で学ばれた多くの有名シェフが今、国内外でご活躍されています。

一幸庵の水上力さんと青木シェフ

また、会場には一幸庵の店主、水上力さんがお越しくださっていて、トークショーの後半、青木さんに直接差し入れをしてくださるシーンもありました。

マスクをされていたので、青木さんも私もすぐにどなたかわかりませんでしたが、「あ、おやじさん」と青木さんがおっしゃり、ハッとしました。水上さんが青木さんに近づき、微笑み合うお姿をみて、その深い想いと時の流れを感じ、心が震えました。

青木さんは、水上さんから学んだことや、ご関係について会場でお話しくださいました。水上さんがいらっしゃらなければ、このお話はトークショーで出なかったかもしれません。

それ以上に、水上さんがいらっしゃらなければ、青木さんは抹茶をフランスに広げることは、なかったかもしれませんね。

トークショーの補足

多くの方に愛され、そして尊敬され、ボス、と慕われる青木さんです。プロのみなさんにはご紹介するまでもない、と思って会場ではあまり話しませんでしたが、ここでは補足。

青木さんは、1989年にカバン一つで渡仏して、スマホもネット情報もない時代に、寝る間もないほど仕事をして、なけなしのお金をやりくりしてフランス各地を駆け回り、美味を追い求め、現地で技術を吸収した方です。そして1995年にシャルルプルースト杯 味覚部門で見事優勝。

1998年に会社を設立、2001年にパリ6区で第一号店をオープン、2005年に東京丸の内に日本一号店をオープン。今は日本に9店舗、パリに5店舗を展開されています。

あまり自分はこんな苦労した、みたいなことはおっしゃらないし、明るくダイナミックな青木シェフです。私は青木さんとお話するたびに爆笑していたりもしますが、同時に青木さんの上品さも感じています。自称整理整頓の天才で細やか、周りをあくまでもさりげなく気遣い、楽しませ、盛り上げていらっしゃる姿があります。

きっと青木さんをよく知る方々は、そういうところを尊敬されているのでは、と思います。

今回の池伝フェアのテーマは「守破離」です。トークでもお話しましたが、私の好きな言葉でもあります。

多くの方がご来場され、池伝の社員のみなさまが心をこめて会場をご案内、アレンジされていました。社員のみなさんからも学ぶことが多かったです。

こういったプロフェッショナルのみなさまのご活動が、私たちに美味しいお菓子やケーキ、チョコレートを味わえるベースにあるのですね。

機会があれば、またプロのみなさんはもちろん、一般の方にもしっかり、がっつり青木シェフのお話を聞いていただける機会があれば、と思います。

text & photo チョコレートジャーナリスト 市川歩美

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