こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
今日1月27日の18時から、マガジンハウス「hanako」のインスタグラムアカウントから発信されたライブ「ハナコカレッジオンライン」に出演。近年、市川歩美が注目し続けている、フィリピンのカカオ、チョコレート文化について、お話しました。
ハナコカレッジオンラインに出演

フィリピンはコロナが収束したら、行きたい国のひとつ。ライブでもお話したとおり、フィリピンの「ダバオ」は、重要なカカオ産地。私は、チョコレートが料理となって生活に根づくフィリピンの文化に興味を持っています。
チャンポラードは、フィリピンのチョコレート粥

実は、セミナーでもメディアでも語ったことがなかったんですが、実はひそかに「Champorado(チャンポラード)」に興味を持ち続けていました。
チャンポラードとは(市川の近年のリサーチによる)
フィリピンで一般的な家庭料理で、いわゆるチョコレートのお粥。作り方は、ご飯にチョコレート(砂糖が入っていないものや、チョコレートパウダーなど家庭によってそれぞれ)を入れてお粥を作り、出来上がりに少しミルク(エバミルクのことも)を加えていただくもの。
チャンポラードにはたびたび、「トゥヨ」と呼ばれる、塩辛い魚の干物が添えられます。魚をお粥に入れて、食べるのが一般的です。
フィリピンの朝食としてのチャンポラード
実は、一昨年、あるフィリピン人女性に「チャンポラード」のことを聞いて、チョコ粥と干物とは!と衝撃を受け、私はことあるごとにフィリピン人の方、フィリピン関係の方と「チャンポラード」の話をしていました。
「家で作って、朝ごはんでよくたべますよ」「すぐ作れてかんたん」「寒い日の朝には特にいいですよ。あたたまるし」「おいしいですよ」
などなど。みなさんによるとチャンポラードは、なんら特別なものではなく、家庭料理の朝ごはん、という感じです。

Hanakoのライブに出演が決まった時に「フィリピンのチョコレート・カカオ文化の話をするなら、私はぜひチャンポラードについて語りたい」と申し出たところ、みなさんがとても盛り上がってくれました。
私の方は、突如こんなに大勢話があうひとが現れるとはと、感動!
東京のフィリピン料理専門店の方が作ってくだささいました。ライブではリアル「チャンポラード」を、スタジオで試食・解説しました。
フィリピン情報に関わったのは江藤詩文さんです。「チャンポラード」について、解説してくださいました。
チャンポラードの味は?

憧れの「チャンポラード」。みなさんのご協力により初めて味わいましたが、とても好きでした。(ひそかにスタジオで食べきりました)
チョコレートが香るお粥。やさしいお味。甘みは家庭によって違うようですが、今日のものはほのかな甘み。あたたかで、ちょっと体調のわるいときなどに心も体もやすまりそうです。
器にお粥を入れたら、エヴァミルクを加え、お魚の干物をトッピング。「しょっぱいのとあまいの」のバランスがよいです。今日ライブでもお話が出たとおり、お汁粉と塩昆布のバランスのような、ですね。
江藤さんによると、高級ホテルの朝食でも「チャンポラード」が用意されているとか。
コロナが収束するまでフィリピンへ行けませんが、いつかぜひチャンポラードを現地でいただきたいです。チャンポラードと現地で会うのを楽しみに。

追記
実は「チャンポラード」同様に、私が興味を持っているフィリピンのチョコレート関連の食べ物・ドリンクは多数。ライブでも話しましたが、別記事で書きます。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美
追記2:著書に、チャンポラードのことを少し書きました。私がメデイアでも時々話すので、チャンポラードが有名になりつつあるみたい?チョコレートに楽しく詳しくなりたい方。大好評で嬉しく思っています。ぜひどうぞ。「味わい深くてためになる 教養としてのチョコレート」(三笠書房・知的生き方文庫)
