by Ayumi(市川歩美)

NHK総合「クローズアップ現代+」市川歩美出演&サロン・デュ・ショコラパリ 評価の基本、CCCの基本

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市川歩美
ショコラコーディネーター®/チョコレートジャーナリスト®
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2月13日の「クローズアップ現代+」のテーマは「世界が恋する日本チョコレート」。私は、サロン・デュ・ショコラパリの現状などに関わる取材にご協力し、22時からの生放送に出演しました。


▲番組公式サイトから画像をお借りしています。

ご覧くださったみなさま、ありがとうございました。スタジオは、経済学者の山口義行先生、慶應大学教授の宮田裕章先生とご一緒しました。

番組を見逃した方は、下のバナーをクリック!

内容をテキストと画像でご覧いただけます。

宮田先生は、チョコレートがお好き

 

放送は2月13日夜でした。私はバレンタインデー当日まで連日スケジュールがぎっしり、今日までこの記事を書いている余裕がありませんでした。

当日、とてもうれしかったことを書きますと、慶應大学教授の宮田裕章先生と共通点があったことです。

宮田先生はチョコレートがお好きで、チョコレートに細かいこだわりがあり、うれしいことに、私と同じショコラがお好きでいらっしゃいました。
(「日本の頭脳」と呼ばれる宮田先生と、たとえ同じチョコが好きということだけであれ
共通点があるというのはワクワクするほど光栄 )

 

サロン・デュ・ショコラ パリ、CCCの基本

 

ここで番組内でキーワードにもなっていた「サロン・デュ・ショコラパリ」について。私の立場から、整理、補足しておきたいです。

意外と、明確に知られていないのが「サロン・デュ・ショコラパリ」の基本です。「CCC(パリのチョコレート愛好会)による評価」についても然り。

「サロン・デュ・ショコラパリの会場で行われる表彰」がどういうものか。この基本を知らないと「表彰されたということは世界一」などの勘違いにつながります。

「パリで表彰」「金のタブレット」=世界一。これはサロン・デュ・ショコラパリやCCCには、当てはまりません。CCC、サロン・デュ・ショコラパリの表彰に、オリンピックのように厳しい選考基準や採点法があるわけではなく、そもそも世界一を決めるものではないからです。テレビなどのメディアのみなさんも、ご理解頂けると良いと思います。

 

2019年はCCCは審査・評価をしていない


パリのチョコレート愛好家団体「CCC」は、フランスのチョコレートブランドを中心に、エントリーのあったブランドのボンボンショコラのテイスティングし、すべてに「金・銀・銅」の三段階評価をつけます。そして毎年ガイドブックに掲載していました。(一般書店では販売されている本ではありません。サロン・デュ・ショコラ パリの会場などで販売されています)

いました、と過去形にしたのは理由があります。なんと、審査が、2019年度は行われなかったからです。

いろいろな事情があったようですが、いずれにしても異例、今年は「金・銀・銅」評価は掲載されていません。

 

CCC独自の基準で、世界一、ではない

 

では、最新のCCCガイド。何が掲載されたかというと、100人のショコラティエが紹介されました。掲載基準は(審査がないのですから最新出品チョコレートが高く評価された100人ではなく)、イメージとしては、CCCという愛好家団体が「よいショコラティエである」と、これまで関わりのあったショコラティエから、独自に評価した100人であるようです。

もちろん、素晴らしいブランドやショコラティエです。しかし、この100人が「世界のトップショコラティエ100」というわけではないことに注意したいです。

特に海外部門である日本の場合。当然ながらこれまで審査に積極的にエントリーし続け、評価を得続けてきたブランドが掲載されています。ただし、見逃してはいけないのは、世界中にはCCCの審査に興味を持たず、エントリーしない方針のショコラティエが星の数ほどいます(そちらのが多いことはいうまでもなく、フランス本国にもいます)。

CCCは、特に(日本などの)海外ブランドは、エントリーのあったブランドだけを、審査します。

日本は、世界でも、CCCにチャレンジして評価を得る、また、サロン・デュ・ショコラパリに出店することに大きな価値を見出す、またそれに積極的な国です。

 

補足

 

*「金賞」という賞はない

日本では「金賞」という言葉の通りがよいせいか、たびたびそう訳されているのを見かけます。しかし正確には「賞」ではありません。正確には、三段階評価(金、銀、銅)の、金でした、という意味で、「金」という評価だった、ということ。通信簿が3だった、みたいな感じです。

オリンピックなどの場合、金・銀・銅、は1名、1チームですが、CCCは数に制限がありません。ガイドブックをひらけば一目瞭然ですが、「金」だけで、何十ブランドもあります。仮に「金」評価が世界一なら、世界一がものすごくたくさんいることになります。(これはインターナショナルチョコレートアワードも同じくです)

*アワードは特別賞

「サロン・デュ・ショコラパリでアワードを獲得」と聞いたことがあるかもしれませんが、これは、CCCが毎年、いろいろな賞を作って、表彰する、というものです。CCCに出品し始めた新しい日本ブランドが「よいショコラを作っているブランドですね、CCCはあなたたちをウェルカム、これからも期待しています」的イメージで表彰される賞はよくあります。

アワードは、数字や分析による「厳密な」評価の結果によるものでなく、感覚ベースなイメージです。そもそも、ベーシックなことですが、そんなに厳しく、正確とか厳密ではありません。人間味があっておもしろい、と私は感じるくらいです。

もちろん、アワードは認められ、応援されている証なので、おめでとう!です。が、こちらも世界一、とかではないです。

番組でもお話したように、多くの日本のショコラティエがサロン・デュ・ショコラパリに出店、CCCに出品、チャレンジしているのは、素晴らしいと感じています。

ただ、最低でも上記のような基本を理解しておくことが、日本人の知性、消費者としての誇り、だと思います。サロン・デュ・ショコラパリでの評価に触れたときは、です。報道に関わる方にもです。

サロン・デュ・ショコラパリについては、CEOのジェラルド・パラシオさんともその役割や意義について、直接お話しています。またどこかで書きたいです。

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チョコレートジャーナリスト  市川歩美

追記:CCCをC.C.C と、「.」がよく、Cの間につけられています。しかし、クラブドゥ.クロクールドゥ.ショコラ、といわないように、「.」に違和感を感じますので、私はCCCと略しています。

 

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市川歩美
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