こんにちは。チョコレートを主なテーマに掲げるジャーナリスト、市川歩美です。今日は季節のお話、チョコレート色のアジサイについて。チョコレートジャーナリストの日々としてお届けします。お散歩中にふと目に飛び込んできた、アジサイの花のお話しです。
紫陽花の季節がもうすぐ
今年もゴールデンウィークがやってきました。みなさんは、いかがお過ごしですか。遠くへ旅に出た方も、のんびり家で過ごしている方もいらっしゃることでしょう。
私はといえば、ゴールデンウィークは毎年たいてい都内でゆっくりしています。混雑を避けて、近所を散歩したり、ちょっとしたお買い物に出かけたり。都心にも自然があり、私のヒミツの心が落ち着く小道もあったりするのです。
チョコレートという文字に、思わず立ち止まりました
今日もそんなふうにお散歩をしていたとき、お花屋さんの店先で、ふと目が止まりました。手書きのプレートにはこう書いてありました。マジカルチョコレート。

チョコレートのジャーナリストとして仕事をしている私は、チョコレートという文字に対するアンテナが、人一倍立っているのです。反射的に立ち止まってしまいました!もう少し近づいてみると、それは、紫陽花の品種名でした。
咲いていたのは、チョコレートというより、フランボワーズやカシスをほんの少し混ぜたような、深みのある複雑な色をした紫陽花。きれいです。
マジカルチョコレートとは、どんな紫陽花?
気になって、帰宅後に調べてみると、こういうことでした。
マジカルチョコレートは、「マジカルシリーズ」の中のひとつ。オランダの育種会社によって生まれた手毬咲きの西洋アジサイで、お花の色が何度も変わるマジカルなお花なのだそう。長ければ6カ月もお花が咲き、さらに切り花用に作られているので、花もちがよい。茎がしっかりしていて強く、花弁にも厚みがあるそうです。

マジカルチョコレートは、そのシリーズのなかでも特にシックで大人っぽい雰囲気です。咲き始めはグリーンがかったブラウンや紫がかった色で、徐々にチョコレートのようなダークトーンへと変化するんですって。グリーンからブラウンへ。美しい色彩変化ですよね。
チョコレートは夢があることば
それにしても、マジカルチョコレートとは、夢のある名前ですね。あの有名なマジカルな物語、ロアルド・ダールの「チャーリーとチョコレート工場」を思い出しました。チョコレートという言葉が加わるだけで、世界にほんの少し魔法がかかるような気がします。

出がけに足を止めて写真を撮らせていただき、3時間ほど経って帰り道にふたたび店の前を通りました。すると、行きに並んでいた鉢がいくつか減っていました。
土曜の午後。アジサイを買って帰った方がいらしたのでしょう。チョコレートを愛する私として、なんだかうれしい気持ちになりました。チョコレートという名のつくものには、人を引き寄せ、やさしく愛される力があるように感じるのです。そんな気持ちを胸に、私は足取り軽く、家路につきました。
text & photo ジャーナリスト/チョコレートジャーナリスト 市川歩美


