BY AYUMI ICHIKAWA

児童労働をなくす!ガーナ政府を動かしたACEオンライン発表会でディスカッション 自分ごとにする難しさを考える

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ショコラコーディネーター®/チョコレートジャーナリスト®
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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。

6月9日に、ガーナ政府とともに、ガーナのカカオ産地で児童労働をなくす活動を行う、業界注目の日本のNGO「ACE」の最新の活動報告会がありました。

ACEの活動に共感する、多くのチョコレート・カカオ関連企業や組織の方が参加。私は、ジャーナリストの立場からパネルディスカッションに参加し、モデレーターをつとめさせていただきました。

ACEのチョコプロジェクト活動報告会

 

ACEは今、世界が注目する、ガーナ政府を動かした日本のNGOです。

ガーナ政府からの絶大な信頼をうけ、ガーナではACEのサポートにより「チャイルドレイバーフリーゾーン」構想が形になりました。

チョコの背後にある児童労働に「待った!」日本のNGOがガーナ政府を動かした。(参考記事 テキスト市川歩美)

そんな日本のNGO「ACE」の活動発表がオンラインで開催され、チョコレート・カカオに関わる方が多数視聴されました。テーマは「チョコレートをめぐるACEの描く未来像」です。

ACEからは、ガーナでの支援活動や、ガーナ政府と取り組んでいる児童労働フリーゾーン(CLFZ)の進捗と状況、国内外でのマルチステークホルダー連携について、報告されました。

 

様々な立場からカカオ産地の児童労働への取り組みを考える

 

パネルディスカッションは第一部と第二部に分かれ、私は第一部のセッション「草の根からサプライチェーン、そしてシステムチェンジへ」と題した第一回目に参加しました。

メンバーは、チョコレートジャーナリスト 市川歩美(モデレーター)と、立花商店 取締役の生田渉さん、そしてACE 副代表の白木朋子さんです。

 

ディスカッション風景(上段は二部の3名、中段は一部の3名)とアフターディスカッション風景

 

セッションの第二部は、オウルズコンサルティンググループ CEOの羽生田慶介さん(モデレーター)と、ACEの代表 岩附由香さん、不二製油グループ本社CSO補佐の科野裕史さんがご参加。

私自身、知らなかったことばかりで、刺激を受けました。

科野さんからは、業務用チョコレートを製造する、アメリカのブロマーチョコレートカンパニー(イリノイ州)をグループ会社とする、不二製油さんならではのグローバルな取り組みとお考えを。

羽生田さんからは、経済産業省大臣官房臨時専門アドバイザーとして、政府のお立場から、日本企業の人権デューディリジェンス(Human Rights Due Diligence)の現状や、動きを。

日本企業は、さらに今後、人権に配慮した企業活動を行なうことが求められていきます。児童労働についても、もちろんそうです。

 

業界内だけでなく、チョコレートファンや消費者にも情報を!

 

私はメディアの立場から、ジャーナリストとして、またチョコレート愛好家の立場からお話しました。

そうです。

業界内だけで、よいことをしていても、成果がでていも、一般の方がぜんぜん知らないなんて、もったいない!

チョコとカカオを専門テーマに据える私は、普段の活動の中で、不意によい話に触れるたび、あーもったいない、と感じてきました。

ACEさんや立花商店さんと私は、かれこれ10年以上のおつきあいです。これまでに何度も「そんないいことやってるんですか」「知らんかったー」みたいな感心の仕方をしてきたので、今回は、そんなお話も、少ししました。

立花商店の生田さんからは、カカオ豆を購入されるブランドのみなさんの目線や、カカオ産地を巡られてのご経験も。

もちろん、ACEさんや企業の方々には、メディア対応より、やはり実質的な活動を優先し、限りあるパワーを集中させてほしい。

しかし、業界内だけでなく、広く消費者や、チョコレートファンを巻き込んでいくために、誰がなにをしたらよいか。

私は、チョコを伝えるのが仕事なので、さらなる良い形で、みなさんに情報を伝えようと心を新たにしています。貴重な会に参加でき、感謝しています。

イベント後にスピーカー全員でスクリーンショット(実はみんな、同じ部屋にいます)

 

児童労働をなくすのは、簡単なことではない

 

ところで、日本では、2020年にJICA主導で「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」が立ち上がり、政府、企業、NGOが枠組みを超えて、カカオ産業が抱える課題解決を目指しています。

つまり、児童労働をなくすために、日本政府も企業も、そして世界中が取り組みを進めています。しかし、あらゆる解決すべき課題が立ちはだかり、私などは気が遠くなりそうなほどです。

まずは、一般のみなさんも、児童労働の撲滅はそんなに簡単な問題ではない、と知らなくてはなりません。

また全員が全員の立場で真剣にならなければならない。こういう基本を、より多くの人が実感しなくてはなりません。

 

チョコが高くなっても、サステナブルなチョコを買う?

 

それではここで、みなさんに当事者になり、自分ごとと考えていたただきたいので、質問をしてみます。

スーパーに「カカオ産地支援がされ、児童労働のないカカオを使ったという板チョコ」が並んでいました。

値段は、一枚700円です。

あなたは「カカオ産地の方の収入が上がるから」「ガーナの人のしあわせのためだから」と、喜んでチョコを、長く買い続けられますか?

大事なのは、買い続ける、ということです。(サステナブル)

いかがでしょう。500円なら5回に1回くらいは買えそうですか?それとも「気持ちはわかるけどやっぱり節約したいし安いチョコにする」と、自分のお財布を優先させるでしょうか。

あるいは、大企業ならではの経営努力で、そういうサステナブルなチョコが250円くらいで売ってくれてたら買うでしょうかね。もしくは「どっちがおいしいか」が、選ぶポイントですか?

自分ごとにする、とはそういうことです。

ちょっと長くなりそうなので、この続きは、次回の記事で書きますね。

ACE

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チョコレートジャーナリスト  市川歩美

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