【The Chocolate Journal チョコレートニュース】
チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
フランスのチョコレートブランド、ヴァローナ(仏)が、7月14日、都内でヴィーガンチョコレートである新製品「アマティカ 46%」を使ったプロ向けの講習会やデモンストレーションを行ないました。
また、ヴァローナが取り扱うブランド「SOSA(ソーサ)」や「Norohy(ノホイ)」についても発表しました。
持続可能なスイート・ガストロノミーのためのソリューション
デモンストレーションの講師は、エコール・ヴァローナ 東京のエグゼクティブ・シェフ、Fabrice DAVID (ファブリス・ダヴィドゥ)さん。
ファブリスさんは、ルレ・デセールの名店「ヤニック・ラヴ」のシェフ・パティシエを経て、2001年よりヴァローナへ。 2007年、エコール・ヴァローナ 東京を創設し、ディレクターとして、日本はもとより、アジア、 ヨーロッパから年間1,500名以上のプロフェッショナルを迎え、技術を伝えています。
植物由来のチョコレートの利点
ファブリスさんによると、植物由来の製菓はヘルシー、というイメージがありますが、それだけでなく、乳製品や卵を使わないことによる、新たな美味しさを生みます。
卵やクリームを使うことなく、デンプン、タピオカ粉、豆乳を使って口どけをよくし、例えば、費用対効果まで考慮されたチョコレートムースを作ることも可能。
ヴァローナ初のヴィーガンチョコレート「アマティカ46%」
初のヴィーガン・チョコレート「アマティカ46%」を使ったプロ向けのデモンストレーションの開催には、世界的に注目されているヴィーガン、プラントベースのパティスリーを、広く日本に提案するという意図があります。
ヘルシー志向にとどまらない、 新たな植物由来の製菓の魅力。デモンストレーションへの関心は高く、これまでの開催も含め、全国で200人を超える参加者が集まりました。
ソーサ、ノホイの取り扱いも
ヴァローナ ジャパンは、環境やサステナビリティに配慮したスペイン・カタルーニャ発のプロ向け製菓用材料「SOSA(ソーサ)」や、マダガスカル産のプレミアムバニラビーンズ「Norohy(ノホイ)」の取り扱いを始めています。
急速に進化し続ける現代の消費社会、そして食生活の意識の変化に伴い、ヴァローナは、製菓の在り方を改めて見直し、進化させています。
チョコレートの開発にとどまらず、レシピ開発を重ねてきたエコール・ヴァローナが、日本のスイート・ガストロノミーへの着想源になっていきます。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美