クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2021で、日本チームが準優勝

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【The Chocolate Journal チョコレートニュース】

今年9月24日、25日にフランス・リヨンで開催された、洋菓子の世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」(フランス語で「パティスリーのワールドカップ」)で、日本チームが、準優勝しました。

発表は、日本時間の26日深夜。優勝はイタリア、準優勝が日本、3位はフランスという結果でした。また、特別賞として、スイスに「エコ・レスポンシブル賞」、チリに「チーム・スピリット賞」が授与されました。

2021年代表選手と五十嵐宏団長©️クープ・ドゥ・モンド日本実行委員会

目次

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーとは

 

クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーは、1989年に、フランスではじまった歴史あるパティスリー(洋菓子)の世界大会です。

「洋菓子のW杯」ともいわれ、世界各国から選ばれたトップレベルのパティシエが一同に集まり、世界一を目指します。

今回の日本代表選手は、塚田悠也さん(東海調理製菓専門学校)、原田誠也さん(株式会社クラブハリエ)、赤羽目健悟さん(帝国ホテル 東京)。

特徴は、各国を代表する3名がチームとなって作品を作ること。味・ビジュアル・オリジナリティーなどが審査されます。会場は、リヨンで行われる世界最大級の外食産業向け展示会「SIRHA(シラ)国際外食産業見本市」内の、特設ステージです。

 

日本チームの健闘

 

日本のパティシエチームは、アジアナンバーワンの上位常連国として知られ、近年は、4回連続の準優勝。

各国、3名のパティシエが1チームとなり、10 時間の制限時間で、課題作品(チョコレート細工・チョコレート彫刻・飴細工・アントルメグラッセ・シェアデザート・レストランデザートなど)をステージ上で、作りあげます。

 

日本チームによる飴細工©️クープ・ドゥ・モンド日本実行委員会

今回の日本代表メンバーは、2019年3月に行われた厳しい国内予選を勝ち抜いたパティシエ、塚田悠也さん、原田誠也さん、赤羽目健悟さん。

2021年大会の総合テーマ「 すべてのアートは 自然 のイミテーション」に基づき、 シェア・デザート、 レストラン・デザート、アントルメ・グラッセ の試食作品と、飴とチョコレートのピエスモンテを作りました。

抜群のチームワークで、日本人パティシエの技術とセンスをアピールしました。

 

コロナ禍で状況は二転三転

 

華やかな世界大会。その裏側に、今年は、多くの困難がありました。

まず、コロナの影響で、通常は2年に一度、開催されるクープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリーが、感染拡大などの理由で初めて延期に。最初は5月に延期、とされたものの、もう一度延期となって、9月24日に開催が決定。

選手たちは、2021年1月月にターゲットを絞って、計画的なトレーニングを行って来ましたが、大会自体がいつ行われるのかがわからくなってしまいました。

また「チーム戦」なのに、3名が集まってチームで練習することができなくなり、オンラインでのやりとりや、時間を短縮し、感染対策をとっての練習を行なったこともあるそうです。

 

選手を支えるスタッフたちも奮闘

 

当日までの準備も、大変だったそうです。クープ・デュ・モンド日本実行委員会のスタッフによると

「いつもなら作品作りに必要な機材を、会場へ1ヶ月前に送り込みますが、今回はいつまたコロナで延期になるか分からないので、全て手持ちしました。第1便でスーツケース13、第二便でアシスタントらが3つ、 合計16個手持ちで運ぶのは、大変な作業でした。しかも、ロストバゲージで荷物がひとつ大会開始後に届いたのです」。

選手たちが、全力を出し切るため、バックグラウンドで選手を支える人たちの努力も、並々ならぬものがあったのです。

 

おめでとうございます!

 

今年の参加国は11カ国。直前になって不参加表明をする国もあり、昨年参加した21カ国を10カ国下回った形です。

今回、日本チームは初日に、フランス、イギリス、エジプト、韓国、ロシアとともに出場。2日目は、チリ、アルジェリア、メキシコ、スイス、イタリアが出場しました。

©️クープ・ドゥ・モンド日本実行委員会

 

3人は、国内予選を勝ち抜いた日本一の精鋭です。日本代表選手に選ばれるためには、「高い技術に加え、チームで同じ目的を達成できる協調性・精神力が必要です」(日本チーム団長・五十嵐宏さん)。

改めて、塚田悠也さん(シェア・デザート/飴細工)は、原田誠也さん(レストラン・デザート/チョコレート細工)、赤羽目健悟さん(アントルメ・グラッセ/チョコレート彫刻)、おめでとうございます。

実は、現在26日深夜2時すぎです。私は東京で、さきほど深夜1時すぎまでテレビ番組に出演していて、少し休んでまたすぐ4時半に起きてスタジオ生出演なので、仮眠しなくてはいけないのですが、表彰式が気になって、ずっとライブ中継を見ていました。

選手のみなさん、スタッフのみなさん。

心から申し上げます。お疲れさまでした。感動をありがとうございました!

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チョコレートジャーナリスト  市川歩美

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