こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
この記事ではショコラトリー ヒサシで人気の「モナショコラ」について書きます。
特に、「M1グランプリ2020」で王者となったミルクボーイの「最中(もなか)」ネタをご存知の方は、おもしろいかもしれません。ご存知ない方ももちろんどうぞ。基本情報が参考になるはずです。
モナショコラはおいしい最中
モナショコラはチョコを使った「最中」です。最中といえばM1グランプリ2020。放送されたのは、12月20日。私はテレビに釘付けでした。
M1グランプリ観戦は私の年中行事です。「チョコレートジャーナル」なので、お笑いを語りすぎないようにしなくてはいけませんが、やはり語ってしまいますと……
グランプリのミルクボーイさんが最高でした!中でも、私が最も笑ったネタは、最終決戦の「最中(もなか)」ネタです。
私のこれまでの人生でこんなに最中(もなか)について考えた事はなかったです。なのに、あの日以来、私の頭の中は「最中(もなか)」が何度も頭をよぎるようになってしまい……。
知らない方向けに解説すると、M-1グランプリで、ミルクボーイ(駒場孝さんと内海崇さん)さんが、決勝戦で披露したのが「最中」をテーマにした漫才だった、ということです。
内容は
「おかんが好きなお菓子があるらしいねんけどな、その名前を忘れたらしくてね」
と駒場さんが一言。それなら一緒にお菓子の名前を思い出せるように考えてあげる、という立場の内海さんに対し、次々と駒場さんが「おかんがこう言っていた」というヒントを出します。そのヒントごとに
「(その特徴なら)最中やないかい!」
「(それなら)最中とちゃうかー」
と、最中のようで最中じゃない、という対話が繰り返されるんですが、もう恐ろしく面白いんです!
特徴からほぼ「最中」なのに、そうではなさそうな特徴が入り込み「最中やがな」「ほな最中ちゃうがな」と行ったり来たり。
たとえばこんなくだりがありました。
「おかんがゆうにはな、一個食べだしたら止まらへんていうねん」
「ほな最中とちゃうやないかい!最中はひとくちたべたらすぐ止まるのよ。最中、2個目、いってるヤツ。みたことないんやから」
「おかんがゆうにはな、こうやってしゃべってたら食べたなってくる、っていうんや」
「ほな最中とちゃうやないか。だーれもいま(会場で)モナカの口なってないよこれ!」
たしかに笑 私はなるほどすぎて爆笑で涙ぐみ、テレビの前で苦しんでいました(爆笑で苦しむのが私の至上のしあわせ笑)
そして、落ち着いてふと思い当たったのです。もしかしたら……
おかんが好きなお菓子は「Monaショコラ(もなショコラ)」じゃない?
モナショコラとは?
モナショコラとは、京都の平安神宮の近くにある「ショコラトリー ヒサシ」で人気のお菓子です。
最中の皮の中は、チョコレートやチョコレートクリーム。皮の内側に、チョコレートが塗られているため、パリッとした食感で、水分を使わないというクリームがなめらかです。
上の写真は、抹茶チョコ味です。ほんとうに好きです。大好きすぎる(心の声)
ミルクボーイさんのネタをご存知の方、この最中なら「子どもがねだる」し「お菓子の家の施工に関わる」こともありそうじゃないですか?
さくっとした食感をだすために、ライスパフ入りです。食感が繊細で、食感と若干の塩味も後を引くのです。これなら「おかん」が大好きだろうと思います。
モナショコラの生みの親は有名シェフ
こんなにおいしいモナショコラを生み出した人は誰なのか。それは、小野林範シェフです。
世界コンクールで優勝経験のあるショコラティエで、最中で有名な和菓子の老舗「たねや」で長くお仕事をされていました。モナショコラ好きな私は、心の中で小野林さんを、モナショコラのお父さん、と感じています。笑
京都へいくとたいてい伺いますし、名古屋のアムール・デュ・ショコラでもお会いしたりと、小野林さんとお話するたびに、お父さんありがとう、という気持ち。
和菓子の老舗でお仕事をされていたからこその、最中と洋菓子とのコラボレーション。おいしさを追求する老舗だからこその妥協なき美味しさです。 最中が有名な「たねや」さんへのリスペクトも感じられます。
小野林シェフによると、モナショコラはすべてアトリエで手作業で作られているそう。作れる数に 限りがあるので、反響が大きい時は売り切れになっている時もありますが、そんなときは、しばらくしてからオーダーしてみて下さい。
*M1の最中ネタを予言していたかのような、私の前回記事↓
余談:2019年のM1グランプリが素晴らしかった件
ミルクボーイさんのネタで一躍有名となった「最中の家系図」。そこに追加したいアイテムとして、ぜひミルクボーイのお二人に会うことがあれば、モナショコラをお届けしたい市川歩美です。
せっかくなので(せっかくってなんでしょうかとよぎりつつ)M1グランプリ2020についてお話します。私は今年は一段と素晴らしい内容だったと思います。審査員の皆さんの的確なコメントからも、出場者さん同様の真剣さが伝わり、テレビの前で深く頷くことが何度もありました。
そして王者となったミルクボーイさん。「コーンフレーク」「最中」は、誰もが知るお菓子を題材に、日本人なら潜在的に感じていることを次々と引き出し、勢いがあって、久々におなかいたいからやめて〜と涙がでる状態に私をもっていってくれました。存在に感謝、そして優勝おめでとうございます!
また、ぺこぱさんもおもしろかったです。「傷つけないつっこみ」がやさしくチャーミング。コンビとして、奇跡のバランスをやっと見つけられたのかもしれませんね。本当によかったです。ユーチューブチャンネルの「ルーアンドライス」とか「伝えたい事」が、大好きです。
さらば青春の光の番組で、Monaショコラ
お笑いといえば、さらば青春の光のおふたりの、グノシー公式番組に私が出演したときのことも補足しますね。
お笑い好きなので、お二人に一緒にいて楽しくてしょうがなかった私なのですが、ここでもモナショコラをご紹介しました。ちなみにこの番組、チョコ関係者の方から「市川さん、おもしろすぎる!!」と連絡があったりしました。
楽しいので私は自然にしゃべっていますし、さすが、お二人がとってもおもしろいんです。ぜひご覧ください。私はここぞとばかりにのびのび、お笑いの話をしています。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美
追記:おかんの好きなお菓子「あんぽーね説」
ミルクボーイさんの「モナカ」はなんなのか説、第一は「モナショコラ」ですが、2番目に考えられるのは、あのんの「あんぽーね」です。これもおかんが好きそう。これも京都で買えるのです。「あんぽーね」はあんことマスカルポーネを自分でサンドして作る最中で、おいしいんです。これも私の大好物。
私は現代風にアレンジした最中が好きなので、「おかん」と好きなものが似ているのかもしれません。