こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
ミスタードーナツに、不定期にショーケースに並ぶ、定番とは違うレアなドーナツがあるのをご存知でしょうか。 「ファンシードーナツ」と呼ばれるドーナツです。
東洋経済オンラインの記事をリンク
この話は、以前から聞いたことがあったのですが、私は1度もお店で出会ったことがありません。
長年のミスタードーナツファンの私としては、やはりどうしても、その謎を解き明かしたくなり……、ミスタードーナツファンを代表して取材させていただくことにしたのでした。
東洋経済オンラインで記事にまとめましたので、ぜひ読んでください。↓
ファンシードーナツは本部公認
記事にもまとめましたが、結論からいうと、ミスタードーナツの「ファンシードーナツ」は、期間限定ドーナツを作るときに使う原材料が、もし各ショップで余ったら作ることがある、というオフィシャルドーナツです。
確かに、考えてみれば期間限定ドーナツの販売期間が終われば、原材料がぴったりと使いきれずに余ってしまうこともあるかもしれませんね。もちろん、計画的にキッチンに原材料を仕入れるにしてもです。
そんなケースに備え、原材料の廃棄を少しでも減らすために考えられたのが「ファンシードーナツ」。約10年前からの取り組みで、 期間限定ドーナツを開発する担当者が、「 ファンシードーナツ」のレシピまでも作っているそうです。
食品ロス削減のためのドーナツだった
ファンシードーナツは、 ミスタードーナツの食品ロス削減のために作られたドーナツでした。背景には、ミスタードーナツが積極的に進めている環境保全活動があります。ミスタードーナツを運営するダスキンも2030年を目標とする環境保全活動を行っています。
ミスタードーナツは、事業創業50周年にあたる2020年に「エコとりくむド」というキーフレーズを掲げ、環境活動をさらに進化させました。
私たちは美味しく楽しくドーナツをいただいていますが、実はショップの細かいところに目をやれば、変化が見つかると思います。例えば、プラスチックのスティックが木になっていること、ストローを包む素材が紙になっていること、などなど。環境に良いとされる素材も、積極的に使われています。
計画的にドーナツを製造するものの、どうしても閉店後に残ってしまったドーナツは、飼料として資料会社に配合飼料の原料として供給、リサイクルする活動も進んでいます。(2023年4月現在、ドーナツリサイクル展開店舗は885店)。
紙袋はテープ不使用、折ることに
私が、とても驚いたのは、ドーナツを包んでくださる紙袋にテープを貼らず、現在は上の端を追って提供するようにしている、ということでした。
取材に応じてくださったミスタードーナツ、広報の加藤さんは「最近、順次始めた取り組みなんですよ」などと おっしゃっていましたが、これは良いアイディアだと思いました。
以前から私はお話ししていますが、私(市川歩美)はミスタードーナツが大好きすぎて、 休憩時間にドーナツを食べられる、という情報を聞いて、主にそれを理由に(ごめんなさい!)アルバイトをしていた時代があります。
その時には、ミスタードーナツのロゴ入りテープを指でとって、この紙袋に貼る作業を何度となく行ったので、もはや、それが当たり前だと思っていました。でも端を折るだけでも特にドーナツが転げ落ちてしまう、と言うような事はあまりないですよね。なるほど、なのでした。
ファンシードーナツは公式サイトにも
ファンシードーナツは、 公式サイトに内容が掲載されているそうです。私はこれまでにちょくちょく公式サイトを覗いていましたが、全然知りませんでした!
というのも、写真とともに大きくは掲載されていないから、のようです。もしどうしても情報が知りたくて探したときには、アレルギー表示やカロリー等がしっかりとお客様にわかるように配慮されています。
ミスタードーナツアレルギー表示 →この中に、ファンシードーナツが販売される可能性のある時期には、ファンシードーナツの名称とともに情報が書かれています。
もちろん、 ミスタードーナツに問い合わせれば、その内容は教えていただけます。
ドーナツメニューはこちら
かつての「ファンシー」と「ファンシードーナツ」は違う
「ファンシードーナツは10年前じゃなくて、もっと昔からありませんか?」
記事を読んでそう思ったあなたは、まさに私のような、往年のミスドファンに違いないです。あるいは、結構な確率で、ミスドで働いていたことがあるのではないでしょうか……??
「ファンシードーナツ」という名のドーナツは、昔もありましたよね。でも今とはちがって、以前はお店が自由にデザインして作る楽しいドーナツだったのを覚えています。
取材でこんなことをミスタードーナツの方にお話ししたところ、そうなんですよ!と少し話が盛り上がりました。
昔はお店ごとにさまざまな材料を使い、工夫をこらしたドーナツを作っていたことがありましたよね。それらを「ファンシー」という名で販売していたことがあります。可愛いのがたくさんあって時々買いました。懐かしい「ファンシー」ですが、現在は作られていません。「ファンシードーナツ」とは別のものです。
最新ファンシードーナツ キラキラチョコファッションも
今回は特別にファンシードーナツを拝見させていただきました。これは全てではなく、1部です。 キラキラチョコファッションという名前、ときめきますよね。
私はチョコファッションが大好きなので、表面全体にチョコレートがかかっている点に注目、おおおこれは、と凝視してしまいました。
個々のドーナツについては、また別の記事に書くかもしれません。
ほとんど出会えないけど出会えたら楽しい
まずは「ファンシードーナツ」は、ミスタードーナツ、そして、ミスタードーナツを運営するダスキンの環境保全活動の一環であり、食品ロスを削減する取り組みであることを皆さんにお伝えしたいと思います。
ファンとしては、味わってみたくなりますよね、とっても!
しかしドーナツの性質上、どうしても食べたいというお声には残念ながらお応えいただけません。ファンとしてひそやかな楽しみに、もし出会えたら楽しいな、という気持ちでミスドへ出かけるようにしましょう。
text & photo チョコレートジャーナリスト 市川歩美