【The Chocolate Journal チョコレートニュース】
2023 年1月20日(金)、21日(土)の2日間にわたり、フランス(リヨン)で開催された製菓の世界大会 「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー2023」で、日本代表チームが優勝しました。
今年は世界17か国が参加し、日本代表チームは強豪フランス(2 位)、イタリア(3 位)をおさえて見事1位となり、金メダルを獲得。日本の優勝は1989年、2007年に続き3度目、8大会ぶりの快挙です。
代表メンバーは、(株)シュゼット・ホールディングスの鈴鹿 成年さん、équilibreの高橋 萌さん、
株式会社PRISM の柴田 勇作さん。そして日本チーム団長は、駒居崇宏さんでした。
細部へのこだわりや粘り強さ、味が評価された
大会の総合テーマは「気候変動」。日本は Renewable Energy(再生エネルギー)をテーマに、 大会2日目に出場し、10時間10分にも及ぶ競技に挑みました。
工芸課題として、飴細工、チョコレート細 工、氷細工の 3 点のピエスモンテを、試食課題として、シェア・デザート、アントルメ・グラッセ (氷菓)、ロリポップ、レストラン・デセールの 4 点を提出。
大会委員長ピエール・エルメ氏は、日本代表について「細部へのこだわりや粘り強さ」を称え、 大会関係者の多くのパティシエは、今回 1 位になった要因は、味の向上だと語りました。
工芸作品はクジラをモチーフに
日本は、工芸作品のアメ細工、チョコレート細工、氷彫刻、 3 点共にクジラを制作しました。試食課題は、4 点共に 「風」を感じさせるデザインです。
シェア・デザート 「風」 チョコレートの香や味わいをメインとしたケーキ
アントルメ・グラッセ 「流体」 パイナップルやココナッツを使用したアイスケーキ
ロリポップ 「羽」 ユズを使用したクリーミーなフローズンデザート
レストラン・デザート 「風車」 温かい洋ナシ、バニラアイスなどで構成したデザート
といった作品です。
総合得点と順位
各国の総合点数と順位は、以下です。
日本が14844点、フランスが14784点、イタリアが13998点。続いて、4位イギリス、5位韓国、6位マレーシア、7位アメリカ、8位台湾、9位アルゼンチン、10位カナダ、11位チリ、12位モロッコ、13位コロンビア、14位フィリピン、15位モーリシャス、16位チュニジア、17位エジプト、という結果です。
特別賞「エコ・レスポシブル賞」をカナダ代表が受賞しています。テーマ「気候変動」にそって、着色料や添加物を一切使わない作品が評価されました。
8大会ぶりの日本優勝
日本の優勝は 1991年、2007年に続き3度目。8大会ぶりの快挙です。
日本代表のみなさん、クープ・ドゥ・モンド日本実行委員会のみなさん、関係者のみなさん、おめでとうございます!
*参考記事
*2月1日には都内で選手のみなさんの記者会見が行われました。後日別メディアでも、記事にします。
*マリ・クレールでも、市川歩美執筆記事をお読みいただけます
https://marieclairejapon.com/lifestyle/98938/
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美