【The Chocolate Journal チョコレートレポート】
text Chie Araki
先日、ある無印良品のお店に行きました。すると今までメインで置かれていた雑貨・衣類から、食品メインのレイアウトに変わっていたのです。
季節は冬。カレーレトルト、鍋の素などもありましたが、入り口近くには、チョコレート関連やチョコレート味をはじめとしたお菓子類がズラリ。棚いっぱい陳列されていました。
無印良品を運営する株式会社良品計画では3~4年程前から、食品の開発や事業展開の強化を進めています。チョコレートのラインナップも非常に幅広いので、この記事では、私(荒木)のおすすめ商品をご紹介します。
期間限定 カカオトリュフの魅力
まずは、例年期間限定で販売される人気のカカオトリュフです。
味は「ピスタチオ」「塩キャラメル」「オレンジピール」「ラズベリーマカロン」「マール・ド・シャンパーニュ」と複数ありますが、お店やネット通販では、売り切れている味もあるほど。私も今年新発売の「マール・ド・シャンパーニュ」は買いそびれてしまいました。
このトリュフの形は、丸くないブツ切りタイプ。1つ1つがゴロっとしています。口に入れると、チョコレートの濃厚さを保ったまま、じんわりと甘い口どけ。「塩キャラメル」は砕かれたパリパリとしたキャラメルが、「ラズベリーマカロン」ではカリカリしたマカロンが練り込まれるなど、味によって食感も異なるので、食べ比べをしても楽しいです。
これからの時期、トリュフはひんやり冷やして、温かい飲み物と組み合わせても相性◎。フランスからの輸入品ですが、100g入ってお値段は290円。そして常温で保存可能なのもうれしい点です。
老舗のバウムクーヘン+チョコ
次におすすめしたいのは、不揃いバウムのチョコがけシリーズ。無印良品ではバウムクーヘンが通期で販売されていますが、チョコがけは季節限定です。
バウムクーヘン生地はしっとりしてコクがあり、量も多く食べごたえがあります。チョコレートの種類も生地によって変わります。
この無印良品のバウムクーヘンは、愛知県豊川市に本社がある株式会社香月堂が製造。1953年に和菓子の製造で創業しましたが、今では会社のロゴマークにもなっているバウムクーヘンをはじめとして、様々な洋菓子を展開する老舗メーカーです。
バウムクーヘンを焼きあげる際、通常、両端や焼きムラ、凸凹している部分は規格外扱いとなります。しかし無印良品では、規格外の部分も含めて全て商品にしているため「不揃い」とパッケージに表記して販売。とはいえ、チョコがけしているのでパッと見て「不揃い」かどうかはわかりにくいです。むしろ食品ロスが減っていることが、買う側としても安心材料になります。
社会課題を考えるきっかけとして
また今話題なのは、12月15日発売したばかりのコオロギチョコ。
食用のコオロギパウダーを使い、ミルクチョコレートを使ったプロテインバーです。4ブロックに分かれており、常温でも歯ごたえしっかり。
「昆虫っぽい!」
「コオロギの味!」
という違和感はなく、大豆の味をしっかりパフから感じます。ミルクチョコレートのコーティングで粉っぽさをできるだけ抑えられ、スティックタイプで食べやすいです。
無印良品では、急増する世界人口増加を課題として捉え、「今後の食糧確保と環境問題などを考えるきっかけに」と昆虫食の開発に取り組んでいます。徳島大学発のベンチャーと組んで、昨年はコオロギせんべいを発売しました。
1980年に西友のPB(プライベートブランド)商品として誕生した無印良品。紹介した商品以外にも、シンプルで美味しいチョコレートやお菓子がたっくさんあります。
自分で食べる専用だけでなく、友人や仕事仲間の会話のきっかけに。ちょっとした“おもたせ”としていかがでしょうか。
【The Chocolate Journal チョコレートレポート】
text &photo Chie Araki