【The Chocolate Journal チョコレートニュース】
お菓子マニアのチョコレートアカデミー協会が主催する、第2回アマチュアボンボンショコラコンクール「U-5ボンボンショコラコンクール」が、12月2日から7日まで開催され、12月11日に結果が発表されました。
ユニークなのは、140名の一般審査員(プロではない方)が試食をして、審査をすること。さらに、3名の特別審査員による審査も加わります。
厳正な審査の結果、最優秀賞は、大阪府在住の露峰菜穂さんによる「金ゴマと醤油のボンボンショコラ」となりました。
U-5ボンボンショコラコンクールとは?
チョコレートを作る教室を開催し、多くのショコラティエを輩出する「お菓子マニアのチョコレートアカデミー協会」主催の、アマチュアボンボンショコラコンクールです。
「世界に羽ばたく未来のショコラティエを応援したい」との願いから、2019年から開催。協会を主催する、ショコラティエの川路さとみさんを中心に、アカデミー事務局のみなさんによって運営されています。
「UNDER-5」の意味は、製菓製造業歴5年以下、ということ。参加資格は加えて、満18歳以上であることです。ひとり、1作品のボンボンショコラを、与えられたテーマにあわせて作り、出品します。
一般の方と、チョコレートを扱うプロ(販売や製造のプロ、ジャーナリスト)と、多方面からの審査が行われるのも特徴です。
第2回「U-5ボンボンショコラコンクール」優勝は、露峰菜穂さん
45名の応募の中から、7名のファイナリストが選ばれ、その中から決定した最優秀賞は、大阪府在住の露峰菜穂さん、でした。
エントリーNO.3
「金ゴマと醤油のボンボンショコラ」
大阪府在住 露峰菜穂さん
金ごまの香ばしさと醤油のしっかりとした風味が調和。食感、味のバランスが素晴らしかったです。
オーディエンス賞は、新田光さん
特に、一般審査員からの評価が高かったボンボンショコラに与えられる「オーディエンス賞」はこちら。
エントリーNo,2
「ファイブスパイス」
神奈川県在住 新田光さん
スパイスを数種類ブレンドしたガナッシュの美味しさとともに、手描きのデザインに魅了され、いつまでも見つめてしまいます。
優秀賞は、栗原由美子さん
続いて、特別審査員3名と一般審査員140名の合計点が、二番目に高かった作品はこちら。
エントリーNo,1
「薫-houjicha-」
神奈川県在住 栗原由美子さん
自身で厳選したほうじ茶を使って、サブレ生地をあわせることで、和のなごやかさを表現。麗しいヴィジュアルも印象的でした。
審査員として参加させていただいての感想
今回、私(市川歩美)は、光栄なことに、東武百貨店池袋店バイヤーさま、有名ホテルのシェフショコラティエさまとともに、チョコレート専門のジャーナリスト・コーディネーターとして、特別審査員として、参加させていただきました。
私の感想は、7作品、いずれも力作で、素晴らしく、これは本当に感じていることですが、みなさんひとりひとりにインタビューしたいくらいです。お伝えしたいことが多く、コメントを書ききれず、別紙でお送りしてしまったほど。
受賞作3名の方の作品の素晴らしさは、もちろんのこと
No.4「柚の茶」の柚子とジャスミンの香りの調和、どこまでも華やかで美しい作りだったNo.5「Fleur(フルール)」、秋の心象を扱いしなやかな感性が光っていた「No.6 清秋の囁き」、ナツメとキャラメルがマッチして楽しく美味しかった No.7 「ナツミ」、いずれもまた次はどんなものを作ってくれる方なのか?と、ワクワクするような気持ちです。
センスと技術を駆使して、一生懸命に作られたボンボンショコラは、粒ぞろいで、個性が宿り、それぞれが輝くような力を持っています。ずっと向き合っていたいような、愛おしいような気持ちになるショコラとの出会いは、私にとって、いちばんうれしいものです。
こういう気持ちを私にくれる、貴重なコンクール。私自身が、元気をいただき、川路さんをはじめ、参加者のみなさんにお礼を申し上げたい気持ちでいっぱいです。
感想・アドバイスは、協会を通じて、ファイナリストのみなさまへ届くとのこと。これからもずっと、オリジナリティあふれる、私たちを豊かにしてくれるようなショコラを作ってください。
2022年も、またコンクールが開催されるそうです。
お菓子マニアのチョコレートアカデミー協会公式サイト
*主催の川路さんあってのコンクールです。川路さん、お疲れ様でした!
【The Chocolate Journal チョコレートニュース】
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美
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