こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
パリのチョコレート専門店、Jacques Genin(ジャック・ジュナン)のサロンスペースがクローズし、現在はアイスクリームを販売するスペースになっています。
ジャック・ジュナンとは?
ジャック・ジュナンは、パリ3区にあるチョコレート専門店です。2008年にショップをオープン。ジャック・ジュナン、とは、ブランド名でもあり、シェフの名前でもあります。
詳細はオフィシャルサイト参照 ジャック・ジュナン
マレ地区にあるブティックはエレガントで美しく、私はパリへ行くたび、時間があれば足を運びます。
正方形に統一されたボンボンショコラ、あの美味しいキャラメル、パートドフリュイ。
クールな金属性のケース、ショーケースの美しさ、広い店内、螺旋階段、ゴージャスにたっぷり飾られた花々。季節のディスプレイ。
オープンした頃から出かけているため、この場所を訪れると心安らぎ、時間があれば訪れる、私のパリ定例のお気に入りブティックになっています。
ジャック・ジュナン、サロンスペースをクローズ
サロンがクローズした、と言うお話をしましたが、ジャック・ジュナンのショップ自体はありますから、安心してください。
奥にあったサロンスペースだけが、2019年5月半ばにクローズしている、ということです。
このことを知ったのは、2019年5月末。パリで、いつものようにお店へ立ち寄り、あれ?サロンは?と気づいたのです。
ショップのスタッフさんに尋ねると
「先日クローズしたばかりです。ショップがオープンして10年たちましたから。新しくペストリーなどを販売する場所にする予定ですが、まだ詳しくは決まっていないんです」というニュアンス。
えーーそーなのーー?となりました。
日本でも人気のブランドですから、日本のファンの皆さん、そして読者の中には、サロンへお出かけになった方が多いはず。
実際私は、このサロンで、何人もの日本人の方にお会いしてますし「あゆみさん」と声をかけられたこともあります。
「あのう、私ガトー全部たべられないので、はんぶんいかがですか?」とお声をかけていただき、初めてお会いした方とシェアしたこともあり(その方とは共通のショコラ好きな知人がいて盛り上がりました)
サロンには、大抵1組は日本人らしき方がいて、ショコラショやミルフィユを楽しんでいました。
しばらくはアイスクリームを提供するスペースに
サロンスペースは、5月末にはパーテーションで仕切られ、何もありませんでしたが、先日(2019年10月末)は、アイスクリームを販売するスペースになっていました。
11月なかばくらいまでアイスクリームを販売予定で、その後は未定だそう。折角なので、アイスクリームをオーダー。
マシンを使ってその場で作ってくれるので、少し時間がかかりますが、出来立てのアイスクリームやソルベを味わえます。私はショコラと、りんごのソルベをダブルでオーダー。
美味!
ショコラとあわせ、りんごのソルベを選んだ理由は、スタッフの可愛らしい女性が「すごく美味しいからぜったいおすすめ」とリコメンドしてくれたからです。
そういわれたらそうするよね、とオーダー。大正解でした。
カップかコーンか選べます。
ジャック・ジュナンシェフと
私が伺った日は、ジャック・ジュナンシェフがサロンだった空間にいらして、みずからインテリアに手を加え、スタッフに指示されていました。
私がアイスクリームを食べていると、そばにいらっしゃって「お味はいかがですか?」と、そっと私の手をとり握手してくださいました。
帰りぎわにも私を見つけ「オーボワ(さよなら)」とウィンクしてくださったり。うれしかったです。
ちょっと違う話ですが。
私はこの日、ジャック・ジュナンへ行き、シェフにお会いするちょっと前までベルギーにいました。ベルギーのショコラは魅力的ですが、この店に来て、ベルギーとパリのショコラの違いがすとん、と腑に落ちました。感覚に訴えかけるものが違うのです。
移動した直後だったので比較しやすかったのです。その違いは、また別の場所で、お話しますね。
text チョコレートジャーナリスト 市川歩美