ブリュッセルから移動してきて、いまはパリです。
パトリック・ロジェのハロウィンチョコレートやディスプレイなどをご紹介します。パリから最新情報です。
パトリック・ロジェの彫刻(ハロウィンチョコレート2019)
こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。昨日、私が立ち寄った、マレ地区のrue des Archivesにある こちら のショップの様子です。
ブランドカラーのグリーンを使ったカボチャのチョコレート。土台はタブレットです。
少しひいてみると、こんな感じ。
右のカボチャはジャコランタンのように顔があります。グリーンのカボチャは3タイプで、カボチャ3品種?
Twitterの私の投稿に、フォロワーさんが
「かぼちゃの馬車がいくつもあるって、みんなシンデレラになれるよっていう事なのでしょうか? 」
とレスをくださり、ああなんてかわいらしいのかしら、いいなーと思いました。
同時に、こういうご感想が届くのはロジェ氏の作るものは「チョコレートショップのハロウィンチョコレート」にとどまらず、やはりアートの領域とリンクしているから、と感じました。
アートはどう解釈してもOKです。私の場合、オリエンタルな感覚をうけました。車の大きさとのバランスが「人力車」のようで、ですね。
目がショコラ?
そして。私はこれが、気持ちはよくないですが、気に入りました。
これ、と書いているのは何だかわからないからです。古代か宇宙にいそうな、いやいったことないけど、カブトガニ、エイリアン?何かの映画で見たような。
そしてこの目に注目しました。グリーンのですね、これはドーム型のパトリック・ロジェのアイコン的ボンボンショコラです。
おーこれを、目にするかぁ、とブティックでひとりごとをいってしまいましたが、油断はできません。目でも、ないかもしれません。
店内のタペストリーもパトリック・ロジェ氏によるアート
このタペストリーも、パトリック・ロジェ氏によるアートです。パトリック・ロジェ氏はチョコレート職人であり、彫刻家ですが、こういう作品もあります。
パトリック・ロジェ氏のアートにおもうこと
パリの店で存在感を見せる、モダンアートとしてのロジェ氏の作品。みなさんはどう感じるでしょう?
私個人的には、すんなり受け入れられるかといえば、正直YESではありません。
アートですから挑戦的です。岡本太郎氏の言葉を借りれば「いやったらしい」存在。
チョコレートをお買い物〜、なんてはずむ気分でブティックへいって、これらに出会うとぎょっとするはずすです。ひるんで反動で笑うとかですね。
しかしそれこそが、アートですよね。
パトリック・ロジェについて、こういう視点で語る方にお会いしたことがないですが、いかがでしょう?
ポンピドゥーセンターのそばにあるパトリック・ロジェ
ところで。
私がなぜこの4区のブティックに立ち寄ったかというと、理由は、ポンピドゥー・センター(Centre Pompidou)のそばだったからです。
ポンピドゥー・センターでアートを鑑賞しようと出かけたら急な連絡が入り、ゆっくり鑑賞ができなくなったので、入場をあきらめ、かわりにそばにあるパトリック・ロジェのブティックへ立ち寄ったわけです。
ロジェ氏の作品は、内装もふくめ店舗によって異なります。
中でもダントツで好きだったのは、残念ながら閉店しましたが、ブリュッセルのブティックでした。昨年見たロジェ氏の作品(天井から吊るされ、音が響く作品)は、素晴らしかったです。しばらく店内にいてしまったほど。
パリにいる間に、ロジェ氏のブティックに、あと1軒くらい行きそうです。このブランドに関しては「アート鑑賞モード」になります。こういうチョコレート店は、ロジェ氏のブティック以外、他にはありません。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美
パリにて