こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
ダンデライオン・チョコレートが、コスタリカ産カカオのチョコレートバー発売にあわせ、コスタリカ産カカオを知るためのセミナーを開催しました。セミナーの様子をお伝えします。
ダンデライオン・チョコレート「ハシエンダ・アズール, コスタリカ 85%」
蔵前で、カカオからチョコレートを作っているダンデライオン・チョコレート 。先日、こちらで開催された、コスタリカ産カカオのチョコレートバー発売記念セミナーに参加しました。
新作チョコレートの詳細はこちらです。
ダンデライオン・チョコレート「ハシエンダ・アズール, コスタリカ 85%」
コスタリカはどんな国?
カカオ豆の産地・コスタリカ。セミナーでは、コスタリカからカカオをインポートする「ロメロトレード」代表のロメロ・アンタルキさん(コスタリカ育ち)がプレゼンテーションを行い、コスタリカについて解説してくれました。
私が印象に残った内容をまとめておきます(以下、ロメロさんによる)
- コスタリカは九州と四国をあわせたくらいの広さ(51100平方メートル)
人口476万人。標高1200メートル。サンホセが首都。 - 国民の幸福度が高い(世界幸福度ランキングで1位になったことがある)
- 安全な中米(国旗の白は平和を意味する。1949年から内戦をきっかけに軍隊のない国になった。中米のスイスといわれる)
- おもてなしの心(明るくやさしい国民性だそう)
- 動植物の多様性(なまけものが有名。鳥の種が多い。ケツァルもいる)
- 火山が100以上あり、温泉がある
- 自然エネルギー先進国(国の98%が再生可能エネルギーを利用。
2021年までにはプラスチックフリーを目指している)
知っていたようで、知らないことばかりでした。
カカオに関していえば、この国には、CATIE(カティエ)とよばれる熱帯農業研究高等教育センターがあり、カカオの1200以上の品種バンクがあるそうです。
カカオ生産者の意識が高いそうで、ロメロさんいわく「どんなに小さい生産者も、品種をわけていて「もっとこうすればいい栽培ができるんだ」と同じ前向きな話をする」とのことです。
「ハシエンダ・アズール, コスタリカ 85%」について
このセミナーが行われた理由は、現在、ダンデライオン・チョコレートが、コスタリカ産カカオの品質と個性に注目し、チョコレートバーを作ったことにあります。
コスタリカにある活火山「トゥリアルバ」近くの、「ハシエンダ・アズール」という農園のカカオを使用して、蔵前で作ったチョコレート。
味わいは、85%ならではの強いカカオ感、コーヒーのような苦味から、最後にグレープフルーツの白い果皮のような余韻が残る流れがあります。
会場では、カカオ使ったケータリングのお料理の提供も。デザートもセンスが良く、美味でした。
ダンデライオン・チョコレートは、センスに統一感があるブランドです。今日のように、チョコレートの発売にあわせて、カカオの産地との関わりをシェアする活は、ダンデライオン・チョコレートらしい試み。
ダンデライオン・チョコレートの新作チョコレートバーと、セミナーのおかげで、カカオの故郷・コスタリカへ意識を向けることができました。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美