こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
ピエール マルコリーニのメニュー「デギュスタシオン ドゥ カカオ」はチョコレートを深く知りたい人のための、おすすめメニューです。
銀座で味わいましたので、みなさんに、内容をシェアします。
デギュスタシオン ドゥ カカオはカカオを知るメニュー
「デギュスタシオン ドゥ カカオ」はピエール マルコリーニで、3月から提供されています。おいしさを楽しむだけでなく、チョコレートのルーツやなりたちを知ることができます。
「チョコレートを考えたい」方、「カカオやチョコの知識に興味がある」方にもおすすめの、勉強になるメニューでもあります。
それにしても、ピエール マルコリーニが、2001年に日本上陸して以来、だいぶ長くブランドを知る私ですが、思い返せば、こういうメニューに出会ったのは初めてだなぁ、など感慨深いです。
マルコリーニ氏は、もう20年以上前から、カカオ豆の選別の段階から、一貫してチョコレートを作り続けている職人。これが他のチョコレートブランドとの大きな違い。
そういう意味では、カカオ豆(チョコの原材料)からの流れを1プレート上に揃え、それらを美味軸をぶらさずまとめたメニューは、ピエール マルコリーニにあって然るべきメニューと、私は感じました。
デギュスタシオン ドゥ カカオの内容は?
では、内容をご紹介します。オーダーすると、様々なかたちの「カカオ」「チョコレート」がのったプレートが運ばれてきます。
こんな感じで、9種類。
右上には、カカオ産地の異なる3種類のタブレットが並んでいます。タブレットが、味わいやすいようカットされていて親切。
この日は、中国産、マダガスカル産、サントメ産カカオのシングルオリジン。カカオによってチョコレートの味が全く違うのがわかるので、これだけでも、結構チョコファンは楽しいことでしょう。
さらに、ブランドを代表するハート形の赤いボンボンショコラ「クール フランボワーズ」、シグネチャーともいえる「ピエール マルコリーニ グラン クリュ」、写真左下に見えるのは、ブティックで人気の「ガトーショコラ」です。おいしいですよ。
続いて面白いは、チョコレートの原材料、カカオを感じられるアイテムたち。
・チョコレートの原材料のカカオの果肉を使ったソルベ(写真左手前)
・カカオ豆の糖衣がけ(白い器)
・カカオハスク(カカオ豆の外皮)を使ったカカオティのジュレ(写真右上)
チョコレートになる前の、カカオを使ったバリエーションが3種類も味わえます。貴重なこと。少しずつ味わえるのもよいです。
ソルベは、カカオの果肉の味がよくわかりますし、つるん、とおいしいカカオハスクのジュレは、もしかしたらカカオティ以上に、ハスクの香りがわかるかも。
白いお皿に入った、カカオ豆は、この日はベトナム産でした。
チョコになる前の、ローストしたカカオ豆を砂糖がけしたものですが、カカオ豆にお砂糖がかかるだけでかなりおいしくなるので、初めての方にもおすすめ。
メニューも充実
オーダーして、これもとてもよいなぁ、と感じたのは、リーフレットです。
チョコレートの原材料のカカオってどんなもの?
と、まだよくわからない方も多いと思います。そんな方は、このリーフレットが理解を助けてくれます。持ち帰って読んでも楽しそう。
右側には、9種類のプレートにのったアイテムの説明も。
ちなみに、この紙は、カカオ豆を包んでいる外皮(廃棄されてしまうもの)を再利用したエコロジーペーパーだそう。
カカオからチョコレートまでの流れを理解しながら、トレンドのカカオパルプの味、カカオティやローストしたカカオそのものの味を楽しめるメニュー。
メニューは今のところ期間限定にはしていないそうなので、銀座で、名古屋で、楽しんでみてください。チョコジャーナリストの市川歩美公認にしたい感じの、おすすめメニューです。
text&photo
チョコレートジャーナリスト 市川歩美