久遠チョコレートとは?「障害者がかっこよく働く」チョコレートの店

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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。

食べログマガジンで、久遠チョコレート本店(豊橋市)について、またその取り組みについて取材し、記事を書きました。この記事では、本店の写真とともに、その社会的な活動をご紹介します。

目次

久遠チョコレートとは?

 

2014年、京都に第一号店をオープン。以来、現在全国に28店舗、51拠点を持つチョコレート専門店です。ショップ検索はこちら

久遠チョコレートは「ジャパンSDGsアワード」で内閣官房長官賞を受賞した、ユニークな取り組みを行っています。それは、全国の福祉事業所などがオーナーとなり、各地でフランチャイズ展開していること。全国各地で、多くの障害者を雇用しているのです。

現在、スタッフは全国で約500名。そのうち約300名が障害者です。さらに約100名は、子育て中のお母さんや、引きこもりの若者、LGBTQの方など。障害を持つ子どものお母さんもいます。

ショコラティエ 野口和男さんとの出会いからはじまった

 

「障害者がかっこよく仕事をして自立できる社会を」と願い、「ラ・バルカ」グループの代表、夏目浩次さんが「久遠チョコレート」を立ち上げたのは2014年のこと。きっかけは、ショコラティエの野口和男さんとの出会いでした。

久遠チョコレートの前に、パン工房「ラ・バルカ」を立ち上げていた夏目さんは、パン作りの複雑な工程に比べ「チョコレートは、失敗してもまたやりなおせるなど、障害者に向くかもしれない」と気づき、野口さんにリーダーとなってもらい、レシピを開発。わかりやすく作りやすいオペレーションを整えました。

 

久遠チョコレートで仕事をしているのはどんな人?

 

現在、スタッフは全国で約500名。そのうち約300名が障害者です。さらに約100名は、子育て中のお母さんや、引きこもりの若者、LGBTQの方などです。障害を持つ子どものお母さんもいます。

 

障害者の賃金をあげる職場

 

夏目さんによると、就労継続支援B型事業の全国平均月額賃金が約16,000円。生活介護事業においては、賃金の平均値自体が取られておらず、一説には月額3,000円~5,000円くらいと言われています。

「本当に、それでいいのだろうか?」
「本当に、彼らは月額数千円の評価しか受けられない方たちなのだろうか?」
「本当に、尊厳ある仕事とは何なのだろうか?」
(久遠チョコレート公式サイトより)

 

パウダーラボがオープン

 

そんな強い思いを胸に、夏目さんは、新たな取り組みを始めました。それが6月21日、豊橋市内にオープンした「QUON chocolate パウダーラボ」です。

このラボでは、生活介護を必要とする重度の障害を持つ人たちが、お茶や、廃棄される果実や野菜をパウダーにします。

仕事は、素材を機械や石臼で粉砕したり、ドライフルーツをカットしたりすることなど。

「月額数千円とされる、重度障害のみんなの給与を月給5万円以上にコミットする場、みんなの尊厳ある働く場」として始まった新しいラボは、豊橋を皮切りに、今後、国内5拠点の展開が予定されています。

パウダーラボで仕事をする仲間はバティと呼ばれています(画像:久遠チョコレート)

 

「壊すのは大得意な方々が多いんですよ。昨日は、京番茶を一日で5キロもパウダーにしちゃいました」と、驚きとともに、うれしそうだった夏目さん。パウダーはチョコレートに使われます。

ラボでは、お仕事を終えて、声をかけあいながら、きれいに掃除をするみなさんの姿がありました。現在17名が仕事をしています。

 

みんなカラフル、多彩

山下清画伯とのコラボレーションパッケージ

 

温度を測る、材料を計量する、溶かす、切る、箱を組み立てるーー。チョコレートはお店に並ぶまでに色々な工程があります。久遠チョコレートでは、それぞれの工程を、得意とする人が受け持ちます。

私が訪れた豊橋本店、ラボ、パウダーラボでは、スタッフのみなさんがお仕事に責任と誇りを持ち、イキイキと動いていました。

夏目さんはこんな話もしてくれました。

「ここに集まる人はカラフル、凸凹で多彩です。働きたいという意欲がある、よい方が集まってくれる。『ありがたい』と感謝しながら働いてくれて、まわりにいい影響を与えてくれるんです。良い方からのたくさんの応募があります。感謝しています」。

久遠チョコレートのショップや工房は、床の木材などに、自然な凸凹があり、味わいがあります。私は、自分が心地よくしていることに気づきました。

「節が多いなどの理由で廃材となる木を使っています。見た目をおしゃれに仕上げようと、力んで作ったわけではないんです。味わい深いですよね」(夏目さん)

 

食べログマガジンで書いた記事はこちら

 

私(市川歩美)が取材、執筆した、食べログマガジンの記事はこちらです。ぜひクリックしてご一読ください。

食べログマガジン
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久遠チョコレート

障害を持つ方も、いうまでもなく同じ時代を生きる社会の一員。かけがえのない存在です。みんながしあわせに暮らせる社会であるように、私は、障害者のみなさんの就労継続を、心から応援しています。

久遠チョコレートが評価される理由は、この社会的な取り組みもさることながら、チョコレートやチョコレート菓子の魅力にもあります。

次の記事では、久遠チョコレートで人気のチョコレートたちをご紹介します。

text&photo
チョコレートジャーナリスト  市川歩美

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