BY AYUMI ICHIKAWA

Dari K(ダリケー )の支援活動ーチョコを買うと医療従事者とカカオ農家を応援できる(吉野慶一さんインタビュー)

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こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。

新型コロナウィルス感染拡大を受け、独自の支援活動を行なっているチョコレートブランドがあります。今回は京都「Dari K(ダリケー)」の活動について書きます。

Dari K(ダリケー )がカカオ産地を支援・医療従事者を励ます

 

Dari Kは、4月20日夜から、オンラインショップを通じ「ペイフォワード」という活動を始めています。

理解しづらい方も多いかもしれません。つまりこういうことです。

オンラインショップに「ペイフォワード」という特別なチョコレートセット(3000円、5000円、 8000円送料込)が3種類あり、たとえば、私が5000円のセットを買うと、私の自宅にオーダーした5000円分の商品が届きます。

これだけなら普通の買い物ですが、このあと、Dari Kさんが、私が買った分と同じ金額・5000分の「Dari K(ダリケー)プレミアム・チョコレート」を自社でキープして、後日医療従事者に届けてくれます。


▲「プレミアム・チョコレート」はこちら。ラングドシャでサンドしたインドネシア産カカオのチョコレート

ウィンウィンを目指す活動です。このメリットは

・Dari Kさんのメリット:過剰となった在庫を医療従事者に届けられる。少ない利益です。でも製造を回転していればパートナーのインドネシアの農家からカカオを購入し続け、農家を支えられる
・消費者の私たちのメリット:特別なセットをゲットできるうれしさ。さらに自分がお買い物した分だけ、医療従事者にもチョコを届くと思うとうれしい。
・医療従事者の方は:届いたDari Kのチョコレートを味わっていただける
・インドネシアのカカオ農家のメリット:今後もDari Kからカカオを購入してもらえるため、生活を維持できる

です。

吉野慶一さんにインタビュー「ペイフォワード」とは

 

この「ペイフォワード活動について、Dari K(ダリケー)代表の吉野慶一さんにききました。

ーどんな背景から思い立ったご活動でしょう?

駅やホテルなどが休業し、売るために用意していた3ヶ月分の商品が売れなくなりました。在庫が多い状況です。生菓子ではなく数ヶ月は賞味期限がありますので、すぐにどうこうしなくてもいいのですが、私たちは大手のように無料で配るほどの体力はない。でも、賞味期限がまだあるしゆっくりでいいと考えていると、回転が止まります。チョコレートを製造しなくなる。私たちは、直接インドネシアの農家と契約しているので、うちが作らず仕入れないとなると、農家の収入がなくなります。

ーDari Kは、創業時からインドネシアのカカオ農家とダイレクトに関わり、カカオを購入してチョコレートを作っていますからいわば、農家はパートナーですね。

先月で9周年を迎えましたが、最初は2〜3人、今は約500名の農家と関わっています。ちょうどいま、5月、6月はインドネシアはカカオの一番の収穫期。私たちが購入しなくなると、農家の現金収入がなくなります。彼らはDari K以外へ売ることもできますが、安く買い叩かれます。私たちのために農薬を使わず、品質のよいカカオ豆を作ってもらっていますが、そんなのは関係なく安く買われてしまう。また、今カカオ自体の相場が下がっているので、ダブルで収入が減れば、今以上に苦しくなると思います。

ーつまり、Dari Kが、賞味期限もまだあるしまだ売らなくていいかな、と在庫を抱えたまま積極的に販売しないと、追加製造がなくなり、インドネシアからチョコの原料のカカオ豆を買わなくなる。これが問題なのですね?

そうです。私たちが回転しないとカカオ農家も回らなくなります。この活動が広がると、医療従事者に配るチョコレートが増え、うちも色々なチョコレートの在庫が減っていく、ということは、今後チョコレートを作るために買うカカオ豆が増える、ということです。

ーウィンウィン、とのことですが、御社、Dari Kは大丈夫なんですか?

売り上げはありますが、利益はほぼゼロです。本当は、かなり厳しい選択です。苦渋の決断でしたーー。Dari Kだけのウィンを考えると実は2〜3割引で商品を安く売った方がいいのですが、私たちにはステークホルダーの農家がいますから。利益をすべてうちがもらうのではなく、今は利益が50だとしたらカカオ農家20、ダリケー10、医療機関に20が良いという判断。小さな「ウィン」ですけど、そちらを選びました。

ーDari Kの「社会性」を応援しているファンが多いです。オンラインでの販売状況はいかがですか?

月曜夜から、1日で100件の注文がありました。約50万円分の注文なので「プレミアム・チョコレート」1枚200円として、割って2500枚=2500人。今日水曜の夕方時点で、300件注文が入ったので、結果いま、7500枚のチョコレートを配れることになっています。

ー医療従事者には具体的にどのように配りますか?

市役所、行政機関へ相談し、現在京都の4病院が確定しました。そこで働いている人の合計が9800人です。現在、7500人分集まっているので、あと2〜3日すれば、来週中にはお届けできます。まだ少し余力があるので、
4病院が終わったら他の都道府県も考えています。ただどれだけ集まるか未定なので、徐々に様子をみつつ、第一弾お届け完了の報告をしたら、第二弾は引き続きと考えています。

カカオ農家とダイレクトに関わるからこその支援

 

実は私は、ペイフォワードの話をきいたとき、すぐに理解できませんでした。ウィンウィンといったって、Dari Kさんにどういうウィンがあるのかとか。

しかし、吉野さんと話して整理できました。それが先にメリットをまとめて書いたとおり。インドネシアのカカオ農家と関わっているからこそのサイクルがあり、この支援の形なのです。ある業種がクローズすれば、関連業者の仕事もなくなる。産業連鎖的視点もあります。

 

この記事を読んだあとだと、上の図がわかりやすくないですか?

 

<おうちでチョコ> Dari Kの商品はオンラインショップから購入できます。

 

支援につながる商品はこちら買えます。「期間限定 ペイフォワード」
*人気商品のお得なセットです。支援の結果は、公式サイトなどで報告されます。

Dari K 公式サイト(プロジェクトについても書かれています)

<アドバイス>
Dari K(ダリケー)といえば、インドネシアのカカオ豆。インドネシアのカカオ豆からチョコレートまでを一貫製造しています。親しみやすいチョコレートも多く、ちなみに私は今年のバレンタイン、生チョコ、一押しでした。ペイフォワードセットと一緒にオーダーしてみては?

text チョコレートジャーナリスト  市川歩美

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