こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
おいしいマルシェの連載で、フレンチレストラン「クラフタル」の「トリュフフィナンシェ」を紹介しました。個人的にとても好きで、悩ましくもある存在です。
トリュフが香る、おいしいフィナンシェ
ほんとに私の大好物なんです……。
東京・中目黒にあるフレンチレストラン、CRAFTALE(クラフタル)の「トリュフフィナンシェ」。高級食材のトリュフが香る、スペシャルな焼き菓子です。
味とバランスと存在が好きで、これが冷蔵庫に入っているだけで「あーまだ冷蔵庫にある」と幸せになっている私がいて、ちょっと魔力がある気がして困ったものだなぁ、となっています。
「ミシュランガイド東京 2020」で一つ星を獲得した中目黒のフレンチレストラン「CRAFTALE」のオリジナル。
トリュフがまずは普通でなく、フランスで200年以上続くトリュフ専門店「ラ・メゾン・ド・ラ・トリュフ」のトリュフを使用。香りの良さが違います。
レストランのお客さまから、常温で日持ちする、運びやすくて、高級感のあるお手土産を、というお声があって生まれたそうです。
プレーンとショコラのフィナンシェ2種
種類は、プレーンとショコラ。それぞれ6個ずつ、合計12個入りです。ころん、とした形。
手のひらにのせたときの、うれしくなるサイズと、しっとり食感、想像できますか?
置いてあると、そっと手にとりたくなって、いくつお皿にならべても、かわいい。うーん、なんとも悩ましい子たち。
ガナッシュとトリュフのバランスがよい
半分にした写真です。
チョコレートにも、生地にもトリュフが入っています。
生地にはトリュフのパウダー、チョコレートの中には、トリュフのナチュラルなエキス。いずれも「ラ・メゾン・ド・ラ・トリュフ」ならではの風味。
特に、生地にもチョコレートを使った「ショコラ」は、チョコレートファンに。
大土橋真也シェフ、おすすめの味わい方は?
一口でぱっ、とトリュフが香ります。それはそのように、大土橋シェフが作っているから。続いて、アーモンドパウダーやリッチな発酵バターとチョコレートがマリアージュ。
大土橋シェフによると「ガナッシュの量、トリュフの分量を調整し、一口目から最後までテクチャーと香りと余韻を、ストーリーとして流れていくように作っています」。
保存方法と食べ方を伺うと「冷蔵庫で保存して、常温に10分ほどもどして味わってください。冷たいままだと、生地とチョコレートの口溶けがそろわないからです。そのままでももちろん、コーヒー、紅茶などのあたたかい飲み物によく合います」とのことでした。
クラフタルへは、ディナーに伺ったことがあります。素敵な女性と行きたいお店の意見が一致して、いきましょう、とご一緒した嬉しい時間でしたが、その時間を彩ってくれたのが、モダンな大土橋シェフのお料理。多くの素材の持ち味をセンシティブに生かしきり、一皿ごとにアートのようでした。
フレンチを極めたシェフならではのチョコレートスイーツは、美味を知る、グルメな方に。自分を豊かにしてくれるご馳走フィナンシェです。
*私が書いた「おいしいマルシェ」の連載記事は以下です。
text&photo
チョコレートジャーナリスト 市川歩美