こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
食べログマガジンで、ブラックサンダーの「カップアイス」について記事を書きました。Yahoo!ニュースやスマートニュース、SNSでも広く拡散、Yahoo!ニュース「ライフ」カテゴリーではアクセス1位、食べログマガジンでもアクセス1位になったりと、すごい反響です。(ありがとうございます!)
全国で3カ所しか買えない「ブラックサンダーカップアイス」
ブラックサンダーのアイスバーは食べたことがあっても、カップアイスは食べたことがない方がほとんどではないでしょうか。
「ブラックサンダーカップアイス」は、愛知県豊橋市と東京都小平市にあるユーラク製菓の直営店、そして豊橋市内の人気洋菓子店「マッターホーン」本店でのみ販売されている、レアなアイスです。
ヒェ〜ルおいしさ極寒級!
と書いてありますが、どうしてこんなにいちいちブラックサンダーのパッケージにある謳い文句はゆるめにツボなのでしょうか?
こう見えて、甘さ控えめですっきり。実際にブラックサンダーで使われる2種(プレーンとココア)のビスケットを1片ずつチョコレートコーティングして混ぜ込み、ブラックサンダーならではの「ザクザク食感」をキープ。ほっとするような味わいに仕上げています。
ブラックサンダーカップアイスが生まれた理由
「ブラックサンダーカップアイス」が生まれたのは、2018年9月。きっかけは、有楽製菓の会長、河合伴治さんが「豊橋夢工場まで足を運んでくれた人を喜ばせる商品をつくりたい」と考えたからです。
「食べログ」記事にも書きましたが、私は東京に住んでいるので、豊橋の直営店まで足を運ぶと、実感としてかなりのはるばる感。アイスに「やっと会えたね」と声をかけ、しばらく見つめてしまった自分がいました……。
「どこでも買える」は便利ですが「ここでしか買えない」価値。変えがたいものがありますね。
菓子職人の手作りゆえに、量産はできない
いくら「全国で食べたい」というお声があれど、このアイスは、量産できません。なぜなら、菓子職人による手作りだからです。
作業のほぼすべてを「マッターホーン」の専務、河合矩紹さんが行っていると聞いたときは、思わず「ええっ」と大きめな声を出してしまいました。
そんなご本人、河合矩紹さんによると、実際に「アイスを作り、1カップずつ、私自身がカップに手詰めしている」そうで、このアイスを作りあげ、さらに手際よく詰める作業は、河合さん以外もはや、誰も真似できない技だそう。
偶然、納品もマッターホーンさんが行なっているのがわかりました。
私が直営店の前のテーブルでアイスを食べていると、タイミングよくマッターホーンマークの車が到着。スタッフの方がお店の制服で車を運転し、アイスの納品にやってきたのです。豊橋駅近くのアトリエから、新所原の直営店まで、アイスを届けているのは、配送業者でなく、マッターホーンです。
そんなわけで、全国販売を希望しているみなさん。このアイスはそういう類のものではありません。
今一度、ここで立ち止まって考えていただきたいのは「菓子職人が体を使い、人が丁寧に時間と労力をかけて作るものは、おいしい。でも物理的に限界がある」という事実です。
全国のコンビニに並べるには大量生産しなくてはなりません。でもこのアイスがそうなったときは、もうこのアイスではなくなったときです。だからこそありがたく、こうしておいしいものでありつづけられるのではないでしょうか。
レンジでアイスをチンする提案
いつもユニークなブラックサンダーの提案。直営店では、「ブラックサンダーカップアイス」をレンジで温める提案がされていて、これまたツボです。
会長と開発担当者さんと、店長さんの提案、どれもいいな〜何秒にしようかな〜と迷いながら、試してください。やわらかくなるので、すぐ食べられてストレスがなく、意外とにっこりです。
ブラックサンダーカップアイスは、どこで買える?
販売情報をまとめます。
「ブラックサンダーカップアイス」を購入できる場所は(2021年7月現在)
- 愛知県豊橋市にある、有楽製菓豊橋夢工場直営店
(JR新所原駅から車で10分) - 豊橋市内の洋菓子店「マッターホーン」(本店のみ)
(JR豊橋駅から徒歩数分) - 東京都小平市にある、有楽製菓東京工場直営店
(東大和市駅から徒歩5分)
合計3箇所です。
価格は、豊橋直営店とマッターホーンは250円、小平の直営店では(配送にコストがかかることから)300円です。
これだけレアなのに、2018年9月〜2020年6月末までに、累計約1万2千個が販売されたアイス。
詳しくは、ぜひ私が「食べログマガジン」で執筆した記事を読んでくださいね。
text & photo
チョコレートジャーナリスト 市川歩美
市川歩美 公式サイト
*関連記事(豊橋のマッターホーンについて書いた記事です)
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