こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
来日中のフレデリック・カッセルシェフにお会いして、2019年クリスマスと2020年バレンタインの新作を拝見しました。
フレデリック・カッセルの2020年、バレンタインのボンボン・ショコラ
フレデリック・カッセルは、今年ブランド創立25周年。「原点である、パティシエのアイデンティティを見つめ直し、25年の歴史を振り返る」というテーマのもとに「ご自身のケーキをボンボンショコラで表現する」商品を発表しました。
フレデリック・カッセルシェフは「パティシエ・ショコラティエ」。フランスでよく聞くことばですが、文字通りパティシエであり、ショコラティエであるということです。
お菓子チョコレートも作れる「パティシエ・ショコラティエ」だからこそ、お菓子をチョコレートの形に表現しなおせる。「再構築」などともいわれます。
フレデリック・カッセルがケーキをチョコレートに再構築
写真奥は、ケーキ。手前はそれをイメージしたボンボンショコラです。
- ジヴァラ(ミルクチョコレートの定番ケーキ)をベースに、バニラのガナッシュとミルクチョコガナッシュを合わせたショコラ
- ルーション(アプリコット風味のケーキ)をベースにアプリコットのダークガナッシュとアーモンドサブレを重ねて
- タルト・シトロン(おなじみのレモンの酸味がきいたサブレのケーキ)をレモンのホワイトチョコガナッシュとサブレを重ねて
- 「シュシュ」は新作ケーキ。
フランス語で「お気に入り」の意味です。いちごをベースにミントが香ります。ボンボンもホワイトチョコを使い、フレッシュミントが香るいちごのガナッシュに(美味しかったです!)
2020年サロン・デュ・ショコラ限定アイテム
新作には、サロン・デュ・ショコラ限定アイテムがあります。とても気に入りました。
「ミルフィユ・パルフェ・グラッセ」756円(税込)*サロン・デュ・ショコラ限定
これは、フレデリック・カッセルのスペシャリテ、ミルフィーユをアイス仕立てにしたもの。サクサクのバターリッチなミルフィーユ生地がふんわりとしたパルフェにぴったり。(空気がはいっているふわふわのアイスといったイメージ)あまりにもおいしくて手で持って、パクっでした。
それにしても。「もう、サロン・デュ・ショコラ?」って感じ、しませんか?
いやいや、まだまだでしょー、と思うかもしれませんが、油断できません。気がついたら「あらもう今年も1月?」となるのは毎年恒例。私だけではないのでは?
フレデリック・カッセル25周年、おめでとうございます!
「25周年なんですね!」とカッセルさんに話すと「え、僕がじゃないよ?」と即反応(笑)
カッセルさんは、いつも陽気で楽しい方です。ご家族思いで、スタッフ思い。毎年お目にかかりますが、楽しくて優しい印象しかありません。
パティシエとしてのカッセルシェフを感じる今年のバレンタインショコラを、楽しみにしていてください。
text
チョコレートジャーナリスト 市川歩美