こんにちは。チョコレートジャーナリスト、ショコラコーディネーターの市川歩美です。
お待ちかね。ジャン=ポール・エヴァンの、2020年のクリスマスケーキをご紹介しますね。「ビュッシュ ドゥ ノエル 2020」は、10月6日から、予約が始まっています。
毎年ユニークなデザインが注目される、ジャン=ポール・エヴァンの「ビュッシュ ドゥ ノエル」。
ジャン=ポール・エヴァンの2020-2021年のテーマは「ポップアートの時代(LES ANNÉES POP)」。今年はポップアートから着想を得たビュッシュが揃います。
ビュッシュ ポップミュージック
ビュッシュは3種類。まずはこちらです。
ポップミュージック、という名のついたクリスマスケーキも、ブッシュドノエルも、私は出会ったことがありません。音楽ファンなら、レコード型チョコレートがストライク、では?
エネルギッシュで陽気、踊るように軽やかなポップミュージックをイメージした、というビュッシュ。内容は、ペルー産カカオのチョコレートムースと小麦粉不使用のビスキュイショコラ、ピスタチオ風味のチョコレートの組合せ。ビュッシュを覆っているのは、タブレット型のチョコレートです。
ビュッシュ ヴィクトール
ビュッシュ ヴィクトール 10800円(税込)
チョコレートのキューブの中に、ビュッシュが隠れています!
錯視効果(オプティカル・イリュージョン)や目の錯覚を活用した「オプ・アート」、から着想を得たデザインだそうです。タブレットのようなチョコレートの下に、エクアドル産カカオのチョコレートムースとマンゴーのクレームブリュレ、ベルガモット風味のビスキュイショコラ。
ビュッシュ ポップカー
冷凍配送のガトーです。
丸いのは、目?とおもいきや、車のヘッドライトなんだとか。
ペルー産カカオを使用した濃厚なチョコレートムースに、パッションフルーツ風味のガ
ナッシュとビスキュイショコラ、さくっとしたミルクチョコレートとヘーゼルナッツの
サブレがアクセントです。
この際ですが、ポップアートって?
チョコの話ではないんですが(私はアートが好きなので)少し、ポップアートについて、書いておきますね。
ポップアートは、おもに大量生産や、消費社会をテーマにした芸術です。アメリカのポップアートのスターは、ロイ・リキテンスタインや、アンディ・ウォーホール。特徴は、テレビや広告からイメージされる、大量生産される商品、また大衆的な製品、消費社会をテーマとすることです。1950年代半ばにイギリスで生まれ、60年代にアメリカ(NY)で花開きました。
Pop=ぽん、と弾けるという意味=Popular(大衆)の短縮系、ということでポップアート、です。Pop music= ポピュラー・ミュージックですね。
「ショコラを通して愉しさと喜びをもたらしたい」と、今年のビュッシュを発表したエヴァン氏。
たしかに、今年のビュッシュ、1960年-1970年代のイメージとともに、ぽん、と弾むような気持ちをもたらしてくれそうです。
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チョコレートジャーナリスト 市川歩美